目頭切開
目頭切開(内眼角形成術)は、二重まぶた手術と共に行う場合と単独で行う場合があります。
目が離れて見える状態や蒙古ひだ(内眼角贅皮)が目立つ場合に手術適応となります。また、平行型の二重まぶた形成のためにも用いられる手術です。
最近では、特に目を大きく見せたいとの要望が多いため、手術件数も増えています。
その問題になる蒙古ひだについて少し説明します。
蒙古ひだは、蒙古人種(モンゴリアン)の特徴でもあります。これは、目頭の所に上瞼の皮膚が被さっているものです。白色人種と違い、このひだの存在により、目頭の赤いところ(涙湖または涙丘)が、完全に露出している事が少なく、この蒙古ひだによって目が小さく見えたり、目が離れていて間延びした印象を与えます。
このように整容的に不満が生じた時には、蒙古ひだを切り取る、内眼角切開(目頭切開)が適応となります。目頭切開手術の結果、目の横径が広がり、特に鼻側が広くなるため、より立体的な顔貌となり、目元がしまった知的な印象を与えます。
- 施術の内容
- 目頭切開は、蒙古ひだを切り取る、内眼角切開法(目頭切開)という手術です。目の横径が広がり、特に鼻側が広くなるため、より立体的な顔貌となり、目元がしまった知的な印象を与えます。200,000〜250,000円(当時の価格で現在とは異なる場合があります)
- 考えられるリスク、
副作用 - むくみ、腫れ、内出血などが発生しますが、時間とともに治ります。
目頭切開を受ける時の注意点は、蒙古ひだの辺りは、傷跡が赤く残りやすい所なので、その点を考慮することが大切です。二重まぶたの手術と合わせて行えば、より効果的に美しい目元を作ることができます。
CONSULTATION 目頭切開のアプローチ方法
【注】以下の図は、分かりやすく大きくイラストにしていますが、実際はこのように大きな傷などが残る治療ではありません。実際の傷跡については、是非症例写真をご覧下さい。
手術法は、以下の通り多くの手法が考案されていますが、現状、日本で行われている代表的な手術法としては、Z形成法(Z-Plasty法)、内田法があります。
私達は、患者様の希望を考慮し、最適な方法を提案します。
内田法(W法)
目頭を覆う蒙古ひだをW型に切開し、切除した後で、Wの真ん中の△になっている箇所の皮膚を目頭の奥に差し込んで縫合することで、元に戻ってしまうリスクを軽減した手法です。
横方向に目が大きくなるだけではなく、縦方向にも開きやすくなるため一度の治療で目元の印象を大きく変えやすい点が特徴で、平行二重の目元に近づく事ができます。
メリットが大きい術式ですが、一方でZ形成法のように「元に戻す」事が困難であるという点や、切開範囲が大きいためダウンタイムが長めになるという点がデメリットです。
術後の抜糸までの期間はZ形成法などと同様ですが、傷跡が殆ど分からなくなるまでには1年から1年半程度の期間が必要です。
Z形成法(Z-Plasty法)
Z法と呼ばれる、目頭切開の中でもポピュラーな方法です。蒙古ヒダ部分をZの形で切開し、皮膚を入れ替えるように縫う事で、目頭の皮膚が引っ張られて目頭側が広がります。
メリットとしては、皮膚を入れ替えているだけで切除を伴わないため、再手術によって元の状態に戻す事が可能な点や、W法と比べれば比較的ダウンタイムが短く済む点です。
ただし、元に戻せると言っても手術による皮膚の性質変化や加齢による変化があるため、必ずしも完全に元の状態に戻せるという事ではありません。
また、蒙古ヒダによるハリの解消には効果的ですが、横方向に大きくサイズを広げるものではないため、極端な離れ目を改善したいという場合には不向きです。
治療後に傷跡が目立たなくなるまでの期間は大体1年程度です。
単純切除法(Arlt法・三日月法)
目の内側の皮膚を切除し、縫合する事で目の皮膚を中心側に寄せる手法です。三日月の形に切除を行うため、三日月法などとも呼ばれます。
Z法などが広まる前はよく行われてましたが、現在はあまり行われていません。
その理由として、目頭の皮膚を単純に切除して縫い合わせるこの方法では目元が「元に戻ろう」とする力が強く働くため、術後の後戻りがしやすく、また傷跡が大きく目立ちやすいためです。
元の状態に戻ろうとする強い力の影響で目元に凹みが出来てしまう事もあります。
こうしたリスクを解消しようとすると切除範囲を小さくして対応するという形になりますが、その場合は目頭切開としての効果が殆ど得られなくなるため、結果としてZ法やW法での治療が一般的となっています。
Mustarde法
Y-V形成術とZ形成術を組み合わせた術式です。
平賀法
蒙古ヒダを水平方向に切開し、上下の余分な皮膚を除去して縫う方法です。目頭を尖った形状にするのに向いています。
Stallard法(A: flapの先端を除去する)
Z法の応用術式で、変形Z形成術ともよばれます。
Mack法
蒙古ヒダをY字型に切開し、内側に伸ばすように縫い留める手法です。
目頭切開のよくある失敗
変化(効果)が殆どない
目頭切開を行ったのに、殆ど変わったように見えないというケースが考えられます。
これはそもそも目頭切開の適応が殆どない方に治療を行っている場合や、術後のダウンタイムを避けるために切開範囲が小さすぎるといった場合などで生じる可能性がありますが、事前に担当の医師と「どのくらい広げたいか」をしっかり共有して適切な治療を行えば回避できます。
目が近すぎ・不自然
元々目元の距離が近いのに、更に目頭切開を行った場合などで過剰に目が近づいてバランスが悪くなってしまう可能性があります。
また、実際に目頭切開を行うと目元の形が不自然に感じるようになってしまう事もあります。
W法で目頭切開を行った場合など、治療後に元の状態に戻す事が困難となるケースもありますので、事前のカウンセリングで治療後にどのような目元になるかをしっかりとシミュレーションし、なりたい目元と合っているかを見極めてから治療を受けるようにしましょう。
左右差が出てしまう
人の体は殆どの場合で左右が完全に均等ではなく、筋肉のバランスなどによって左右差が生じています。
これは目元も同様で、仕上がりのバランスをよくするためには元々の左右差などを十分に考慮した手術を行う必要がありますが、どんなに均等な目元を目指しても、日常生活での癖なども加わって左右差が出てしまう可能性はあります。
医師の技術力や術後のケア方法に影響されますので、慎重な医師選びや、医師の指示に従った適切なケアを行いましょう。
傷跡が残る・ケロイドができる
体質などによっては、切開部分が白い傷跡として残りやすかったり、ケロイドができて赤く盛り上がったような状態になってしまう事もあります。
こういったトラブルを避けるため、慎重かつ丁寧な縫合をおこなっておりますが、なかなか傷跡が改善されないなどトラブルを感じた場合にはクリニックまでご相談ください。
当院が選ばれる理由
熟練の医師が最適な術式で対応
目頭切開では様々な術式がありますが、その中でも比較的Z法が簡単であり、一方でW法が難しいなどそれぞれの難易度も異なるため、経験の少ない医師ではどちらか一方でしか対応ができないというケースもあります。
しかし、どの術式で治療を行うべきかは患者様一人ひとりの目元の状態や理想とする仕上がりに応じて適切に選択する必要があり、これはどちらの方法も熟知している経験豊富な医師だからこそ可能です。
城本クリニックの医師は常に最適な術式での治療をご提供できるよう、幅広い術式での経験を豊富に積んでおります。
医師と十分に相談ができる
クリニックによっては、治療における希望の内容は殆どがカウンセラーが聞いて、医師と直接相談する時間が少ないケースがあります。
しかし、本当に適した治療を選択するためには医師が医学的に適応を見極める必要がありますし、デザインの希望などについて直接担当する医師としっかり話し合う事が理想の仕上がりのためには重要です。
城本クリニックでは初回の診断からカウンセリングまで、担当する医師がじっくりと行いますので、最適な治療法選択や理想とするデザインでの治療を安心して受けていただけます。
組合せ治療で理想の目元に
城本クリニックの医師は目頭切開だけではなく、埋没法や切開法といった二重術や眉下切開などの術式も幅広く対応しております。
こうした組合せ治療によって理想の目元を一気に実現する事が可能であり、個々に行うよりもダウンタイムを短く済ませる事ができます。
場合によっては目元だけではなく顔のリフトアップなど複数のお悩みを一度に対応する事も可能ですので、是非お気軽にお悩みをご相談ください。
CONSULTATION 目頭切開に関する詳細情報
施術時間 | 45~60分程度 |
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固定 | 必要ありません |
ダウンタイム | 1週間 |
傷跡 | ほとんど目立ちません |
抜糸 | 1週間後に抜糸で来院頂きます |
持続性 | 半永久的 |
洗顔 | 翌日から可能です |
アイメイク | 約1週間後から可能です |
シャワー | 当日から可能です |
入浴 | 腫れを抑えるため、長時間の入浴はお控えください |
目頭切開の料金
目頭切開 | 220,000円~275,000円 |
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※実際の治療内容によって料金が異なる場合がございます。詳しくはお問い合わせください
CONSULTATION 目頭切開に関するよくある質問
城本クリニックに多く寄せられるご質問を掲載しています。
- 手術時間はどれくらいですか?
- 45~60分程度で終わります。まずは事前カウンセリングにお越し下さい。
- 目頭切開は、片目でもできますか?
- 適応があれば可能です。
- 傷は残りますか?
- 傷跡は最小限に抑え、目立たぬよう工夫して縫合しております。
傷の赤みは半年~1年くらいで徐々に薄くなって落ち着きます。 - どのくらいで人前に出れるくらいに落ち着きますか?
- 目頭切開は元々腫れが少ないですが、抜糸までの間は縫合糸が目立ちますので、抜糸後からメイクをして通常通りの生活をする方が多いです。
- 埋没法で二重にしていますが、目の横幅が狭くもっと広くしたいです。
- すでに埋没法で二重にしている方でも、目を内側に広げる目頭切開が可能です。
理想の顔バランスとは
目の間の距離については、左右それぞれの目の幅と、左右の目の間の距離が同じ長さ(1:1)になる事が理想的なバランスとされており、美しく見えやすい比率といわれています。
もちろん、目の間の距離だけではなく、一人ひとりの顔立ちに合わせて最もバランスが良い状態を目指す事が大切ですので、治療の際にはドクターが最適なバランスをご提案し、患者様とともに理想的な目元を目指してまいります。
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目頭切開の失敗と原因に迫る! 失敗への対処法と予防策も解説
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蒙古ヒダを切開して行う目頭切開は、目の横幅を広げるだけではなく二重のラインを平行型に近づける際や、両目の間の距離を近づける事で顔全体のバランスを整える手法として人気です。
術式は比較的簡便なZ形成法やW法、そしてその派生型と様々であり、患者様それぞれの瞼の状態や達成したい形状によって最適なものを選択する必要がありますが、医師の経験や技術によって選択可能な術式にも差が出てしまう事も考えられ、慎重なクリニック選び、医師選びが治療品質に影響します。
目頭切開は重瞼術など他の目元整形と組み合わせる事も多い治療であり、幅広い治療経験が必要な術式ですので、まずは是非、医師の技術力が確かな城本クリニックへご相談ください。
SIDE EFFECT 主なリスク、副作用など
手術をすることで腫れが発生します。
内出血となるケースがありますが、時間の経過とともに治ることがほとんどです。
手術直後は切開部分の赤みができ、目立たなくなるまでに時間がかかることもあります。