コラム
COLUMN自力で二重まぶたを手に入れるための方法は?
ぱっちりと大きく開いた魅力的な二重まぶたになりたい方は多く、最近では女性だけではなく男性でも二重まぶたの美容整形を受ける方が増えてきています。
目は顔のパーツのなかでも特に大きく印象を左右する部分で、大きく開いて目力の強い二重まぶたは、それだけで表情を明るく魅力的に見せてくれます。
そんな二重まぶたを手に入れるための方法として埋没用などの美容整形術がありますが、「美容整形はちょっと怖い」「美容整形まではしたくない」といった考えもあり、美容整形ではなく自力でなんとか二重まぶたを手に入れたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
「自力で二重まぶたを作る方法について知りたい」
「よくある二重のマッサージは効果があるのか気になる」
「メイクなどでクセをつければ二重になれるの?」
そんな疑問について、今回は詳しく解説いたします。
目次
本当に効果はある? よく聞く「自力で二重まぶたを作る方法」それぞれを検証
二重まぶたを自力で作る方法として、世の中にはとても様々な方法が紹介されています。
そんなよく聞くそれぞれの方法について、実際に効果が期待できるものなのか、それともやっても意味がないのかなど、医療的な視点で検証していきます。
蒸しタオル(ホットタオル)や保冷剤、冷やしタオルでの目元ケア
自力で二重まぶたを目指す方法としてよく紹介されるものの一つが、濡らして電子レンジなどで温めた蒸しタオルと、冷たい保冷剤を来るんだタオルなどを交互に目元に当てるというものです。
これは、温かいタオルを当てる温熱効果によってまぶた周囲の血流を促進させ、直後に冷却によって引き締めるという行為を繰り返す事で、まぶたのむくみを軽減して二重まぶたにするというものです。
具体的には、人肌より少し温かく気持ちいいくらいの温度のホットタオルを5分ほど目に当て、その後冷やしたタオルを1分程度あてるという動作を数回繰り返す方法がよく紹介されています。
まぶたは、泣いた後などすぐにむくんでしまいやすい事からも分かる通り、細い毛細血管が沢山通っていて、血流が悪化する事で老廃物の排出が滞り、むくみが出やすい箇所です。
そのため、本来であれば二重まぶたになるはずなのに、まぶたがむくむなどで厚みが出る事によって一重まぶたの状態になってしまっているケースであれば、この方法でむくみを軽減する事で二重まぶたのラインを出す事が出来るといえます。
しかし、むくみの軽減による改善はあくまでも一時的なものですので、繰り返す事でまぶたの脂肪が減って皮膚の厚みが減るというような事はありません。
むくみは日中に重力に従って徐々に足元へ下がるため、ほとんどの場合は朝起きた時(睡眠から覚めた時)には顔や目元がむくみやすく、夜になる頃には足元がむくみやすくなります。そのため、むくみによって二重が消えてしまっているという人は夜になると自然と二重まぶたになってくるというタイプも多く、こういった「本来は二重まぶたなのに、むくみで一重になっている」タイプの方であれば、朝にケアを行う事で二重まぶたが作れる可能性があるといえます。
リンパマッサージでむくみを取る
マッサージによる手法としては、目の周囲にあるくぼみを指の腹で軽く抑えるようにして行うものや、まぶたを優しく目頭から目尻側の方向にむかってなでるようにして流す方法。
また、顔全体のリンパの流れをよくするため、耳の周囲から首筋を通って鎖骨、鎖骨から肩、そしてわきの下から心臓というような方向に、優しくなでるようなマッサージを行う事でリンパを流すという方法が紹介されます。
こうしたマッサージは、周囲の血流を促進して滞ったリンパの流れを促進させる事でむくみの改善に繋がりますので、蒸しタオルと冷やしタオルを利用した方法と同じように、むくみで二重まぶたのラインが見えなくなっている方であれば二重まぶたが出てくる可能性があるといえます。
まぶた周囲の筋肉を鍛える
まぶたは上眼瞼挙筋という筋肉に引っ張られる事で開き、眼輪筋という筋肉によって閉じられますが、これらの筋肉は意識して動かす事が出来る筋肉ですので、特に上眼瞼挙筋を鍛える事でまぶたを持ち上げる力が強くなり、二重まぶたを目指す事が出来ると紹介されます。
確かに筋肉をトレーニングする事でまぶたを引き上げる力が強くなりますので、二重のラインが出てくる可能性は高くなるといえます。
しかし一方で、二重まぶたになるには上眼瞼挙筋と瞼板(まぶたの内側にある固い部分で、これが引っ張られる事でまぶたが開く)を繋ぐ挙筋腱膜という部分が、途中で枝分かれしてまぶた表面に伸びている必要があります。
枝分かれした挙筋腱膜がまぶたを引っ張って折り目を作る事で二重まぶたの折り目が出来るので、そもそも枝分かれがない人は眼瞼挙筋が強くなっても二重まぶたになる事はないのです。
この挙筋腱膜の枝分かれがあるかどうかは遺伝的に決定されるものであり、トレーニングを行っても後天的に枝分かれが出来る事はありません。
そのため、筋肉を鍛えて二重まぶたができるかどうかも、実は元々二重の構造(遺伝)をもっているかどうかに左右されるもので、先天的に二重瞼の構造を持っていて、かつ目を開く力が弱い事で二重の折り目がくっきりと出ていないという人のみが、トレーニングで二重まぶたを作る事が出来るといえます。
メイクや専用グッズで二重まぶたのクセを付ける
一重の方や二重まぶたの幅を変えたい方が行う二重メイクによってまぶたに「折り目」のクセをつけて、キレイな二重を目指すという方法です。
二重メイクにはまぶたが折りこまれた状態で接着する「粘着式」と、まぶた表面に固い層を作ってまぶたが途中で折りこまれるような形にする「皮膜式」がありますが、特に折り目のクセを作るものとしては粘着式のタイプが主流で、中には睡眠中に折り目を作って維持し続ける事で二重まぶたを目指すというようなグッズも販売されています。
効果についてですが、前述の通り二重まぶたになるためにはまぶたの内部の筋肉や挙筋腱膜の構造が「二重まぶた」のものである必要があり、この構造がない人の場合は、どんなに折り目のクセを付けたとしても二重になる事はありません。
しかし一方で、二重の構造は持っているにもかかわらず、まぶたの厚みなどが原因となって上手く折り目が出来ない状態となっている方であれば、折り目のクセが出来る事で二重まぶたが手に入れられる可能性もあります。
ただし、この場合は元々「二重のラインが出来る構造がある場所」でしか二重のラインは作られませんので、好きな幅の二重を目指せるというものではありません。
どちらかというと、自然に出来る二重のラインを、しっかりと定着しやすいようにするというイメージで取り入れるとよいでしょう。
結論:自力で二重まぶたになれるのは「先天的に二重まぶたの構造をもっている」人
ここまでにご紹介した通り、世の中には様々な「自力で二重まぶたを目指す方法」が紹介されていますが、いずれも本来なら出ていても良かった二重のライン(元々存在している二重のライン)が出てくるようになるというだけで、完全に一重まぶたの性質の方が二重まぶたになれるというものでは無いといえるでしょう。
二重まぶたの構造を先天的に持っている方の特徴としては、下記のようなものがあります。
親が二重まぶた
二重まぶたの構造ができるかどうかは遺伝によって決定されますが、二重まぶたは優性遺伝といって、親から受け継ぎやすい特徴です。 そのため、両親のどちらか一方でも二重であれば、子供が二重の遺伝子を持つ可能性は50%以上。両親がどちらとも二重であれば75%以上の確率で子供が二重の遺伝子を持つ事となります。
夜眠い時などに自然と二重になる
夜になると自然と二重まぶたになるような事があるタイプの方は、むくみが減少してまぶたがスッキリすると二重まぶたのラインが出てくる状態ですので、むくみを改善したり、折り目のクセを作る事で自力で二重まぶたを手に入れられる可能性が高いといえます。
太っているなどまぶたに厚みがある
脂肪の量が多く太っている方は、まぶたにも脂肪が多く蓄積されている可能性が高くなりますので、ダイエットなどで体につく脂肪の量を減らしていく事でまぶたがスッキリとして二重まぶたを獲得できる可能性があるといえます。
自力で作れる二重まぶたのラインは決まっている
自力で二重まぶたを作れるのは先天的に二重まぶたの特徴を持っている方に限定されますが、努力して二重まぶたを手に入れるとしても、幅広の二重にしたいなど好みのラインで出来るわけではありません。
二重のラインは挙筋腱膜がまぶたを引き込む事で作られるものですので、まぶたと腱膜が接着している箇所にしか二重のラインは出てくる事がなく、このラインは決まっているのです。
そのため、メイクなどによって二重のクセを作る事で二重まぶたを目指すような場合に、この自然に出来るラインを無視した箇所にラインを作ろうとしても難しく、それが原因で自力で二重まぶたにすることが出来ないでいるというケースも考えられます。
理想の幅で安定した二重まぶたにしたい方は美容整形を
二重のラインを理想の幅で、自然かつ安定した状態で作るためには、やはり美容整形をご利用いただくのが最適です。
美容整形では埋没法と切開法という二つの二重形成術がありますが、目元の特徴や理想とする二重のラインに合わせて適切に術式を選択する事で、理想の二重まぶたをすぐに手に入れる事ができます。
もちろん、元々二重まぶたの方がもっと二重の幅を広げたいなど目元の形をより理想的な状態に近づけたいといった対応も可能ですので、まずは一度自分自身にあった治療方法がどのような内容なのかなど、お気軽にご相談ください。
本コラムの監修医師
1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック
医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹