コラム

COLUMN奥目の特徴と解消方法は? 原因と治療方法を解説

「奥目」という特徴を聞いたことはありますか?
目は顔のパーツの中でも特に個性がでやすく、美容外科での相談件数としても目元の整形に関する相談件数はとても多くなっています。
今回は、奥目という状態について、その特徴と原因、治療方法をご紹介します。

奥目(おくめ)とは?

奥目とは、簡単に言えば目(眼球)が顔の奥の方に入って見える状態の事。
目の周囲には、上部に眉骨、下部に頬骨がありますが、顔を横から見た際にこの眉骨や頬骨よりも目の位置が後ろ側(後頭部側)にあれば「奥目」とされます。
眼球がくぼんでいるようにも見えるため「窪み目(くぼみめ)」と呼ばれる事もあります。

奥目かどうかの見分け方

奥目かどうかの見分け方は、顔を横から見た時に眉骨より眼球が後ろにあるかどうかという他に、目を閉じた時に上瞼がカーブを描くかどうかというものがあります。
通常、目を閉じた時には眼球の形にそってまぶたがカーブを描いて膨らんだ状態になりますが、眼球の位置が奥にある奥目の場合、目を閉じた時にこのカーブが出来ず、平坦に近い状態となるためです。

奥目の見た目上の特徴

奥目の方は目が顔の奥に入ったように見えるため、まぶたが被さって目が小さく見えてしまったり、目に光が入りにくく表情が暗くみえて、少し怖い印象を持たれてしまったりという特徴があります。
ただし、奥目だからといって必ず悪い印象なるわけではなく、掘りが深くてカッコいい印象を与えたり、思慮深く頭の良い印象を与えたりと良い面もあります。
そのため奥目になりたいという方も多く、良いもの・悪いものではなく個性としてとらえるべき特徴といえます。

*奥目であっても、必ず「掘りが深く」なるとは限らない

眉骨が突出していて、目が深い位置にある顔を想像すると「掘りが深い」「外国人みたい」という印象を持ちやすいですが、堀の深さは目元だけではなく、鼻の高さやおでこの出方などが複合的に影響するため、奥目であっても必ず堀が深いというような印象になるわけではありません。
また、奥目は眼球の位置が下がる分、まぶたが眼球を覆い隠しやすく、一重または奥二重になりやすい特徴があるといえます。

奥目の人は涙袋が出来にくい

目元にぷっくりとした涙袋の膨らみがあると、目元が若々しく明るい印象になりますが、奥目の方はこの涙袋が出にくいという特徴があります。
これは、涙袋が目元の眼輪筋が眼球に押される事もあって盛り上がって出てくる事によるものであるため、眼球が奥にある奥目の場合は眼輪筋が押し出されにくく、涙袋になりにくいためです。
涙袋が出ないため、目元がスッキリとした印象になりやすい特徴となります。

奥目の反対の「出目(でめ)」

奥目とは反対で、目が眉骨や頬骨よりも飛び出して見える状態の事を「出目」といいます。
出目の場合は、奥目と反対で目が飛び出して見えるため、目が非常に大きく、目力が強いとみられやすい特徴があります。

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なぜ奥目になるのか? その原因

どうして奥目になってしまうのかというと、やはり一番大きな要因としては遺伝的なもので、元々の顔の作りとして眉骨や頬骨が出ている、いわゆる堀が深いようなタイプの方の場合は奥目になりやすいといえます。
このように、遺伝的な要因で奥目になっている方は骨格による影響が大きいため、日常生活でのケアによって改善や予防をすることは難しく、個性として上手に付き合う必要があります。

眼精疲労や筋力低下による奥目

骨格としてのお奥目ではなく、眼精疲労や加齢による筋力の低下によって、眼球が落ち込んでくぼんだような状態に見えている場合もあります。
眼球は周囲の筋肉によって支えられていますが、加齢などによってこの筋力が低下すると、眼球の重さをしっかりと支え切れないようになり、眼球の位置が下がります。
この時に眼球の下部にある眼窩脂肪が押し出されると、目元の膨らみとなって目立つなどの症状が発生しますが、眼球の位置が下がると同時に奥の方に移動してしまうと、目がくぼんで奥目になってしまうのです。
このような理由で後天的に奥目の状態になってしまうのを防ぐためには、パソコンやスマートフォンなどの使い過ぎによる眼精疲労をなるべく防ぎ、目元のマッサージや温めによる血流促進を行って筋力低下を防止する事が大切です。
目を大きく開いたり閉じたりする眼輪筋のトレーニングなども、目元の血流を整えて目元の筋力低下を防ぐために役立ちます。

出目の場合は病気の疑いも

奥目の原因は遺伝や筋力低下などによるものがほとんどですが、一方で出目の方は、バセドウ病など眼圧が上がる病気が原因となっている可能性もあります。
昔は出目ではなかったのに、急に目が大きく飛び出すようになってきたというような方は、まず一度病院で検査を受けてみたほうが良いでしょう。

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奥目は美容整形で改善が難しい

目元の整形については様々な手法がありますが、眼球の位置を移動させるような方法は行われないため、眼球が奥まった状態になっている奥目を直接改善するような美容整形術はありません。
眼球の裏には視神経などが存在するため、そもそもあまり位置を移動したりすることはできないのです。

そのため、奥目の方には主に下記のような治療法をご提案させていただくこととなります。

埋没法・切開法による二重整形

奥目の特徴があり一重まぶたの方は、特に目元が小さく暗い目元にみえがちです。
埋没法や切開法による二重整形術を行う事で、目が大きく開くようにして目元に明るい印象を持たせる事ができます。

埋没法は医療用の糸によって、元々二重のまぶたと同じ構造を人工的に作る方法で、糸を皮膚に「埋没」させて見えなくするため、埋没法とよばれています。
自然でバレにくく、治療時間も短時間で行えてダウンタイムが短いため人気の治療法で、美容整形としては最も治療件数が多い治療です。

切開法は、まぶたの皮膚を「切開」して二重のラインを作る方法で、まぶたに脂肪などが多く厚みがあって埋没法での二重整形が難しい方や、二重のラインを広めに作りたい方などに推奨される方法です。
切開して余分な脂肪を除去したり、直接筋肉を操作したりするため、埋没法では難しいような二重のラインも実現可能になるという利点があります。

奥目の方は骨格の印象としては元々「掘りが深い」というものになりやすいため、二重整形によって目をパッチリと大きく開かせる事で、外国人のような目元の印象を作れるケースもあります。

目頭切開

奥目の方は目頭にある「蒙古ヒダ」が被さっているケースも多く、これにより目の開き方が弱くなって目が小さく見えてしまう事もあります。
蒙古ヒダは目頭切開によって除去する事が可能で、目頭を開く事で目全体がパッチリと開きやすくなり、明るい目元を作る事ができます。
また、目頭切開を行う事で目元のバランスを整える事が可能ですので、理想の目の幅に近づけて顔全体の印象を改善していくことができます。

眉骨や頬骨を下げる

眉骨や頬骨が突出していて奥目が強調されている場合、眉骨や頬骨を削って高さを下げる事でも、相対的に奥目を解消していく事が可能です。
骨格からの調整となるため見た目の変化は大きく出せますが、やはり骨の操作となるとダウンタイムも大きいため、医師とよく相談して入念に治療計画を練るようにしましょう。

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奥目は一つの特徴として良い付き合い方を

奥目はそれ自体が悪い印象ばかりになるものではなく、クールで思慮深いように見えるという利点もあるなど、印象をプラスにすることもできるものです。
眼球の位置を変える事は困難なため、奥目そのものを治療で改善する事はできませんが、二重整形や目頭切開など目元を明るく若々しい印象にする治療で目元の印象を変化させる事は可能ですので、奥目による印象を変えたいという方は、是非一度お気軽にご相談ください。

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本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック

医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹

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