コラム
COLUMN奥二重と一重の違いは？ 綺麗な二重にすることはできる？
瞼に二重はできるのに、そのラインが深いところにあるせいで一重まぶたにしか見えない「奥二重」。
そもそも奥二重は一重まぶたとどう違うのか、また綺麗な奥二重の方が綺麗なパッチリ二重まぶたにする方法はあるのかについてご紹介します。
目次
奥二重と一重は明確に異なる
奥二重とは、一般的に二重のラインがまぶたの表面にでてきておらず、奥の方に入ってしまっているために一見すると一重のように見える方を指しますが、奥二重と一重には明確な違いがあります。
挙筋腱膜の分岐があり「二重」の性質を持つものが奥二重
瞼は、上瞼を持ち上げる「上眼瞼挙筋」という筋肉から「挙筋腱膜」というものが瞼の中にある「瞼板」という組織に繋がった構造をしており、上眼瞼挙筋が瞼板を上にひっぱりあげる事で、目を開く事ができます。
二重と一重の違いはこの挙筋腱膜の部分にあり、ここが分岐をして瞼板だけではなく、まぶたの皮膚に繋がっていると、引っ張られた時にまぶたに折り目がついて二重まぶたになり、分岐をせずに瞼板だけが持ち上げられると、まぶたに折り目がつかず一重まぶたとなります。
奥二重の場合、折り目が目立たないとは言え構造としては挙筋腱膜が分岐している形となるため、性質としては二重まぶたと同じで、一重まぶたとは明確に異なるのです。
二重まぶたの性質なのに一重に見える原因
奥二重が二重まぶたと同じ構造なのにも関わらず、一重まぶたに見えてしまう原因としては、まず一つ目に「二重の幅が非常に狭い」事が考えられます。
二重の構造であるとは言え、挙筋腱膜の分岐がまつ毛の生え際にかなり近い箇所にくっついて二重まぶたの折り込みが出来ていると、目を開いた時に皮膚の折り込みが隠れてしまい、奥二重の状態になります。
次に「まぶたの厚み」が考えられます。
まぶたに脂肪が多かったり、まぶたがむくみやすかったりして厚みがある場合、まぶたの構造としては二重であっても、綺麗にまぶたが折りたたまれない状態となります。
結果として、折りこみができる位置がまつ毛に近い部分となってしまうと、折り目が表面から見えずに一重まぶたのような見た目になるのです。
そしてもう一つが、「蒙古ヒダが厚い」事によるものです。
蒙古ヒダは目頭を覆うようにある皮膚の事で、アジア人の特徴でもあります。
蒙古ヒダが厚いと、二重のラインがあっても目頭側では二重が蒙古ヒダに巻き込まれて消失し、目尻側のみ二重のラインが出てくる事となります。
この時、二重のラインがくっきりと出ていれば「末広型」の二重と言われますが、二重のラインが薄かったり小さかったりすると、ほとんどラインが見えないため奥二重と言われる事となります。
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奥二重だと起こりやすいトラブル
構造的には二重、見た目は一重という奥二重の方の場合、日常生活において下記のようなトラブルが起こりやすいといえます。
まつげが下向きになりやすい
一重でも奥二重でもまつげは下を向きやすいですが、一重の場合はまつげが真っすぐ引き込まれていくのに対し、奥二重の方の場合は皮膚まつげの上から覆いかぶさってくるため、余計に下向きになりやすい特徴があるといえます。
これにより、場合によっては逆さまつ毛のような状態になる事や、つけまつげを利用する場合に、皮膚に押されてはがれやすくなってしまうという難点もあります。
マスカラやアイラインがまぶたに付着する
メイクでマスカラやアイラインを引いた場合、完全な一重であれば組織がそのまま持ち上がり、二重であれば折りこまれて持ち上がるため特にまぶたに付着したりという事は起こりにくいのですが、奥二重の場合は二重の折り込みが出来た上でまぶたの裏側に隠れていくため、まぶたに付着しやすくなります。
とくに、まぶたの厚みが原因で二重のラインが隠れているタイプの方はこのパターンになりやすく、メイク崩れしやすいという難点が生じます。
メイクの仕上がりが安定しない
奥二重の方はまぶたのむくみなどによる目元の変化が特に大きくなりやすいため、メイクの仕上がりが安定せず、毎日の体調に合わせたメイクが必要になるなどの大変さを感じやすいといえます。
すっぴんとメイクの差が出やすい
奥二重の方の場合、元々二重の折り込みはできやすいため、メイクによる二重は比較的綺麗に作りやすいまぶたの状態となっています。
逆にいえば、メイクで綺麗な二重にしている時とすっぴんの差が大きくでやすく、なかなかすっぴんになれないという方もいらっしゃいます。
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奥二重をセルフケアで綺麗な二重に出来る？
奥二重はまぶたの脂肪やむくみによって一重に見えている状態が多いため、セルフケアでも二重まぶたにする事が可能な場合があります。
まぶたの脂肪を減らす
まぶたの脂肪が厚くなっている方は、脂肪を減らす事で二重のラインが見えるようになり、二重まぶたになる事ができます。
しかしながら、美容整形などの手段をとらずにまぶたの脂肪だけを減らすという事は困難ですので、方法としてはダイエットなどを行って「痩せる」という形になります。
痩せる事で目元の脂肪も減少してすっきりとした目元になり、二重まぶたのラインもくっきりと見えてくる事が期待できます。
マッサージなどでむくみを取る
まぶたがむくみで厚くなりやすい方は、適度なマッサージを行う事でむくみがとれて二重のラインが出やすくなります。
むくみを解消するためには、温めたタオルなどで目元を温めて血流を促進していく方法や、目の周囲の窪みを軽く押してマッサージを行い、血流を促進する方法などがあります。
むくみは体が長時間横になった直後の朝に頭部や顔周囲でおこりやすく、日中は重力に従って足の方におこりやすくなりますので、朝起きたら一度目元のケアを行ってむくみを取るようにすると、一日を通してまぶた周囲がすっきりとした状態を維持しやすいでしょう。
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二重術で綺麗な二重まぶたを手に入れる
セルフケアによってまぶたがすっきりとして二重のラインが見えるようになっても、二重のラインは変える事ができないため、例えばもっと広いラインの二重まぶたにしたいというような場合には美容整形の二重術が必要となります。
二重術には埋没法と切開法、そしてまぶたの脂肪を除去する治療などがあり、それぞれを組み合わせる事で奥二重の方も理想の二重を手に入れる事が可能です。
埋没法とは
埋没法は、瞼板や眼瞼挙筋と皮膚を医療用の糸で結ぶ事によって、二重の構造を疑似的に作る手法です。
挙筋腱膜が皮膚に伸びている状態と同じ構造を作るため、とても自然な二重のラインを作る事ができます。
治療に用いる糸を皮膚の中に埋没させて見えなくするため「埋没法」と呼ばれ、術後は糸が見えなくなるのでバレる心配もありません。
ただし、糸で組織を結びつけるだけの方法では引っ張る力に限界もあり、まぶたが厚い方や、広すぎる二重のラインを作ろうとすると難しい場合があります。
切開法とは
切開法は、二重のラインを作りたい箇所を切開して、必要に応じてまぶた内部の脂肪を除去したり、筋肉を縫い縮めたりして縫合を行う事で二重のラインを形成する術式です。
直接内部を操作するため、埋没法では難しいような二重ラインも実現可能である一方、埋没法ではすぐに糸を取り外せば元に戻せるのに対し、切開法では組織を切除してしまうため完全に元に戻すという事が困難となります。
まぶたの脂肪除去
上まぶたには「眼窩脂肪」と呼ばれる深い位置にある脂肪と、「ROOF」とよばれる浅い部分にある脂肪が存在します。
まぶたの脂肪が厚いといっても、人によってそれぞれ眼窩脂肪が厚いのか、ROOFが厚いのか、またはその両方なのかといった部分が異なり、それぞれの除去方法も異なりますので、医師による適切な判断の元で最適な治療を行う事が重要です。
奥二重の方の場合、脂肪除去を行うだけでもくっきりとした二重のラインが表れる場合があります。
目頭切開
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ぱっちり二重を手に入れたい方はぜひお気軽にご相談ください
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本コラムの監修医師
1978/04：富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03：富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06：大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04：大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03：大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04：田辺中央病院医長
1991/04：城本クリニック
医学博士 ／ 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹
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