コラム

COLUMN豊胸手術によって授乳に影響が出る事はある? 母乳に影響があるのかなど詳しく解説

豊胸手術を検討される方からよくいただく質問の一つに、授乳に対する影響があります。
特にこれから出産や育児を検討されている場合、豊胸手術によって何らかの悪影響がある可能性があるのかはとても気になる点なのではないでしょうか。

基本的に授乳に悪影響が出る事はない

まずはじめに結論を申し上げると、豊胸手術が授乳に対して何かしらの悪影響になるという事は、基本的にはありません。

そもそも母乳がどのように作られるかというと、母乳は乳腺が周囲の毛細血管から血液を取り込み、赤血球などが取り除かれて作られます。
そして、乳腺で作られた母乳は赤ちゃんが乳頭を吸い上げる事で、乳管を通って出てくるという仕組みになっています。

豊胸手術では基本的に乳腺や乳管に触れる事はなく、損傷させるという事はありません。
豊胸術には人工乳腺(シリコンバッグ)を挿入する方法や脂肪またはヒアルロン酸製剤を注入する方法などがありますが、いずれも乳腺よりも下の層や乳腺の間の脂肪層に対してボリュームをつくる方法ですので、授乳に問題が生じる事はなく安心して手術を受けていただく事ができます。

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手術によるトラブルから影響がでる可能性は存在する

豊胸手術によって授乳に悪影響が出る事は通常ありませんが、手術に関連するトラブルによっては問題が生じる事もあります。

炎症や感染症によって乳腺組織が傷つく

豊胸手術では、例えば人工乳腺法であればバスト内部にバッグを入れるために組織の癒着を剥がしますし、脂肪注入やヒアルロン酸注入では注射器をバストに差し込むため、多少なりバスト内の組織に損傷がおこります。
こうした損傷は通常であれば一定期間でおさまるものですが、不慣れな医師による治療であったり、手術に使用される器具や設備が清潔に保たれていなかったりすると、炎症が強くなってしまったり、細菌による感染症がひきおこされたりしてしまうケースがあります。
もちろんちゃんと治療を行っているクリニックを選べばこうしたトラブルが発生する事はまずありませんが、強い炎症や感染症になってしまった場合は乳腺が損傷して母乳に影響が出てしまう事もありえますので、こうしたリスクを避けるためにも医師選び、クリニック選びが大切です。

バストが拘縮によって硬くなる

人工乳腺による豊胸術では、挿入したインプラントバッグが体にとって「異物」となるため、体の防御反応によってバッグの周囲に硬いカプセル状のコラーゲン組織が形成される事によって「被膜拘縮」という反応が生じるケースがあります。
拘縮が乳腺や乳管といった組織を損傷させるわけではないのですが、強めに影響が出た場合はバストが硬くなってしまったり、チクチクとした痛みを感じるようになってしまうため、授乳にも多少なり影響が生じるといえるでしょう。
なお、最近のインプラントバッグは昔のものと比べてこうした拘縮のトラブルが少なくなっており、拘縮を防ぐためのマッサージなどもあまり必要では無くなってきていますので、リスクの可能性としてはかなり低くなっているといえます。
また、インプラントバッグによる豊胸術では外部からの圧迫刺激などによってバッグが破損して中身が出てきてしまうのではないかと心配される方もいらっしゃいますが、バッグの柔軟性や耐久性も昔と比べて格段に向上しており、更に言えば万が一破損したとしても中身の素材が漏れ出て人体に悪影響となるような可能性はまず無いものとなっているため、そこまで心配する必要は無くなっているといえるでしょう。

注入治療でしこりが出来る

ヒアルロン酸注入や脂肪注入では、注入物がしこりとなって残り続けてしまうトラブルのリスクがあります。
これは、注入したヒアルロン酸製剤や脂肪が体にとって異物として認識される事でしこりが出来るもので、この場合も授乳機能に直接影響が生じるわけではないのですが、触るとしこりを感じるなど違和感の元となる可能性があります。

乳腺や乳管が傷ついてしまうと授乳機能に影響がでる

前述のように、豊胸手術はどの方法であっても基本的に乳腺や乳管に損傷を与える事はないため授乳に影響はありませんが、手術に不慣れな医師などが担当をした場合などが担当した場合などについては、こうしたリスクが全くないとは言い切れません。
また、ヒアルロン酸注入による方法では取り扱うヒアルロン酸製剤の管理が適切でなかったり、粗悪な製剤を使っていたりした場合などで、注入した場所から流れてしまって乳腺や乳管に移動して炎症を引き起こしてしまうというようなトラブルもあります。
どの方法であっても医師の技術力やクリニックの環境などによって問題が生じるリスクがありますので、やはり医師選び・クリニック選びは慎重に行いましょう。

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授乳機能に影響が出る整形術

豊胸手術は授乳機能に影響がありませんが、美容整形術の中には授乳機能に影響が大きいものもあり、例えば乳頭縮小術です。
乳頭縮小術は乳首の大きさを小さくする美容整形ですが、乳首には乳管が通っているため、単純に大きさを小さくしようと手術をすると授乳ができない状態となってしまいます。
そのため、授乳機能を残す場合と授乳機能が無くなっても良い場合で行える術式が異なり、機能を残す場合には乳管を保存するためにドーナツ状などの形で乳頭の切除を行う方法などが行われます。
このように美容整形の内容によっては授乳に影響があるものもありますので、理想的なバストを手に入れるため色々な美容整形術を検討されている方は、まず一度医師と相談してどのような術式があるのかなどを知ってから治療内容の検討をされると良いでしょう。

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授乳中に豊胸手術はうけられません

豊胸手術が授乳機能に悪影響となる事はありませんが、基本的にどのクリニックでも授乳期間中に豊胸手術を受ける事はできないでしょう。
妊娠から授乳といった期間は体の変化も大きく、身体的な負担が大きい時期であり多少の刺激でも体が大きく反応しやすい時期ですので、そもそも豊胸手術に限らず殆どの美容治療はNGとなっています。

なお、授乳期間は母乳を作るために乳腺に血液が蓄えられた状態となり、バストサイズが2カップほど大きくなります。
授乳期間が終わると大きくなったバストが元の状態に戻るのですが、一度大きくなってから元のサイズに戻ると「前より小さくなった」と感じやすい事や、皮膚が伸びる事などによってハリが弱くなるため、授乳後に豊胸手術を検討される方も多くいらっしゃいます。

授乳期間の後であればもちろん豊胸手術を行う事は可能で、サイズをアップさせるだけではなく左右差を整えたり、谷間ができやすいような形にするなどの調整という点でも人気の治療となっています。
授乳後は皮膚も伸びやすくなっているため、大きくサイズアップする治療を行いやすいタイミングでもありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

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豊胸手術で良い医師・クリニックを選ぶ方法

安全に、高品質の豊胸術を受けるためには医師選び、クリニック選びが重要です。
しかし、そうとはいっても医師がしっかりとした技術力をもっているかどうかや、クリニックがきちんとした治療環境を保有しているかどうかはなかなか判断しにくいものです。
良い医師やクリニックを選ぶためのポイントとしては、例えば下記のようなものが挙げられます。

複数の治療法を取り扱っている

豊胸手術には主に人工乳腺法、脂肪注入法、ヒアルロン酸注入法がありますが、それぞれの治療法にはメリット、デメリットがあり、治療を受ける方の体型や理想とするバストの形などによって、最適となる治療法は異なります。
どれか一つの方法しか提供していないクリニックでは、仮にもっと適した治療法があったとしてもそれを選択する事はできず、そもそも案内もされない可能性がありますので、複数の治療法を取り扱っているクリニックで、自身の目的に最も適した術式での手術を受ける事が一つのポイントといえるでしょう。

症例数が豊富な医師を選ぶ

豊胸手術の症例写真などを多く掲載しているなど、症例件数が豊富な医師はやはり技術力も高い事が多いので、一つの目安となります。
最近は医師個人のSNSなどでも症例紹介が行われていますので、こうした情報も参考にしてみると良いでしょう。
豊胸手術ではサイズ感だけではなくデザインによってもバストの印象が大きく変わりますので、自分自身が理想とするデザインを提供している医師を選ぶというのも一つのポイントです。

使用している薬剤の取り扱いなどが明確なクリニックを選ぶ

注入治療で使用しているヒアルロン酸製剤が正規ルートで仕入れたものかどうかや、適切な管理を行っているかなどを明確に掲載しているクリニックを選ぶ事もポイントといえます。
記載が無いからといって危険というわけではありませんが、適切な取り扱いを行っていると明確にしている方が、しっかりと管理や取り扱いにも注意を払っており安全な治療が受けやすいといえるでしょう。

医師と十分な相談ができるクリニックを選ぶ

豊胸手術では、医師とじっくり相談を行って最適な治療法を選択したり、理想とするデザインを共有していく事が治療を成功させる重要なポイントとなります。
クリニックによっては治療前のカウンセリングで殆ど医師と直接相談する時間が無く、治療方法まで医療資格を保有しないカウンセラーが決めてしまうような所もあるようですが、豊胸手術に限らず美容整形術は一人ひとりの体質や目的に合せて最適な治療法を選ぶ事が重要であり、最適な治療法を選択するためにはやはり医学的な知識を十分に持った専門の医師がしっかりと判断をする必要があります。

また、医師によっても最適な方法と考える治療内容が異なるケースはありますので、豊胸手術のように大がかりな治療では特に、複数個所のクリニックでカウンセリングを受けて、一番納得できる治療内容を提案してくれる医師の治療を受けるといったような方法がおすすめです。

豊胸手術は体への負担や変化が大きい治療です。
熱心なカウンセリングや説明を受けるとそのまま契約をした方が良いと感じる事が多いかと思いますが、遠慮せずに色々なクリニックでカウンセリングを受けて、最も良いと感じる事ができた医師の治療を受けるようにすると良いでしょう。

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本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック

医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹

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