コラム
COLUMN胸を大きくする方法はどんなものがある? バストアップの方法を解説
しっかりとボリュームのあるバストに憧れをもち、なんとか自分自身で胸を大きくする方法を知りたいという方は多いのではないでしょうか。
バストアップの方法として紹介されるものは様々なものがありますが、実際にそれぞれの方法がどのように行われるのか、そしてどのような効果が期待できるのかなどを知る事で、大きな胸を手に入れる事も夢ではありません。
今回は、自力でバストアップする方法や美容整形での方法など、胸を大きくする方法を詳しく解説します。
バストアップのためにまずは構造を知っておきましょう
効果的にバストアップを行うためにはまず、バスト(乳房)の構造を知っておく事が必要です。
バストの内部には乳腺があり、その乳腺を保護するような形で脂肪が存在しています。割合としては脂肪が大部分を占めていて、90%は脂肪によって形成されている形です。
また、バストは大胸筋やクーパー靱帯によって支えられています。
大胸筋は胸の筋肉で、この土台の上にバストが乗っている形となります。
クーパー靱帯はコラーゲンなどによって作られた組織で、乳腺と皮膚や大胸筋を繋ぎ合わせる働きをもっており、クーパー靱帯によってバストの形が保たれています。
バストアップをするためには、こうした組織を大きくする事や、しっかりとケアをして綺麗な形を保つ事が大切です。
バストサイズに大きく影響するホルモンの働き
バストサイズが大きくなりやすい時期は特に思春期ごろの第二次性徴期ですが、これはホルモンの分泌が影響しています。
この頃は性別に応じたホルモンの分泌が盛んになる時期で、女性ホルモンの分泌が活発になる時期です。
バストサイズは乳腺の発達と、それを保護するための脂肪の増加によって大きくなっていくものですが、女性ホルモンの分泌が多いと乳腺がより発達しやすくなるため、バストサイズが大きくなりやすいといえます。
また、女性ホルモンだけではなくこの時期は成長ホルモンの分泌も盛んであるため、新しい細胞が増加しやすくバストも育成されやすいといえます。
生理周期によるバストサイズの増加は水分による変化
女性ホルモンの影響によってバストサイズが大きくなるというと、生理周期によってバストにハリが出たり、小さくなったりする変化を思い浮かべる方も多いと思います。
女性の生理周期は女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンのバランスによって引き起こされるものですが、実は生理周期によるバストサイズの変化は、殆どが水分によるもの。
脂肪や乳腺が育っているわけではないため、生理前にバストが張って大きくなったとしても、生理の後は元の状態に戻ってしまう形となります。
同様に、妊娠や出産後にはバストサイズが大きくなりますが、これも母乳を作るために血液をため込んで大きくなるもので、乳房の構造そのものが大きくなるわけではありません。
授乳期間が終了した後は元のサイズに戻るのですが、長期に渡って大きく張った状態が解消される事や、授乳時の負担によってクーパー靱帯へのダメージなどが重なり形が変化してしまう事で「しぼんで小さくなった」と感じる方も多くいらっしゃいます。
大人になってからもバストは育つ?
これまでに紹介している通り、バストサイズが大きくなりやすいのは成長期ではありますが、大人になってからもサイズが大きくなる事はあります。
とくに影響しやすいのは脂肪の増加による体型変化で、体脂肪が増える事でバストにある脂肪の量も当然増加しますので、サイズアップさせる事が可能です。
一方で、過度なダイエットなどを行うと当然体脂肪の量が減少しますので、バストサイズも小さくなります。
バストの脂肪だけを増やしたり、逆にバスト以外だけの脂肪を減らすダイエットというのは難しいためバストだけを大きくするという事は困難ですが、脂肪吸引などによって部分痩身を行えばバストだけを残す事も可能です。
なるべくバストを大きくしたいという時に自分で行えるケア方法
それでは大人になってから自力でバストアップを行う方法は全くないのかというと、そうではありません。
美容整形のように劇的な変化までは難しいものの、サイズアップを目指す方法としては下記のようなものがあります。
大胸筋のトレーニング
バストは大胸筋を土台としているため、大胸筋をトレーニングで鍛える事でボリュームアップや形を綺麗に保つ事が期待できます。
大胸筋のトレーニングとしては腕立て伏せがおすすめです。筋肉を肥大化させてボリュームアップを目指すのであれば、早く沢山の回数を行うよりも1回毎の動きを大きくゆっくりと行うようにすると良いでしょう。
足を延ばした状態での腕立て伏せが難しければ、最初は膝をついた状態や壁に手をついて斜めに行うトレーニングでも大丈夫です。10回1セットを、1日3セット程度行っていきましょう。
また、腕立て伏せが出来る環境では無い場合は両腕の手のひらを胸の前で合わせて、押し合わせるように力を入れるトレーニング方法もおすすめです。
10秒程度力を入れて、10秒程度力を抜くという方法で10回ほど行うとよいでしょう。
力を入れる際に、腕ではなく胸の筋肉に力が入っている事を認識しながら行うと効果的です。
マッサージやストレッチで筋肉の緊張をほぐす
胸を支える大胸筋や、バスト周囲の筋肉がこった状態になってしまうと、バストが張り付いたり引っ張られたような形となってサイズが小さくなってしまいます。
特にデスクワークなどで肩回りの筋肉がこっている方は、バストも筋肉の緊張に引っ張られて小さくなってしまっている可能性がありますので、マッサージやストレッチで筋肉の緊張をほぐすと良いでしょう。
筋膜と皮下組織が癒着した状態になる事で柔軟な動きがなくなってしまう場合もありますので、筋膜リリースなどを行うのも良いでしょう。
ただし、大胸筋の緊張をほぐそうとして強くマッサージを行ってしまったりすると、バストの形を支えるクーパー靱帯が傷ついてしまうなどの可能性があるため、やりすぎには注意が必要です。
バストアップケアクリームなどの利用
バストアップクリームなどでケアをする事も、自力でバストアップをさせる方法の一つです。
サイズアップが期待できるものとしては、「ボルフィリン(ハナスゲ根エキス)」や「アディフィリン」といった脂肪の増加が期待できる成分の配合されたものや、「大豆イソフラボン」など女性ホルモン様態としての作用が期待できる成分の配合されたものなどがあります。
ケアクリームだけで大幅にサイズアップを期待するのは難しいですが、継続的なケアによって育乳や綺麗なバストを目指す事ができます。
バストケア用の補正下着などを活用
睡眠中につけるナイトブラなど、バストのケアを目的とした補正下着を積極的に活用するのも良いでしょう。
バストサイズそのものを増加させるわけではありませんが、大きな動きなどからの保護によってクーパー靱帯などの組織を守る事でバストの形が崩れるのを防ぎ、綺麗な形を維持するために役立ちます。
バストは全体的なボリュームによる大きさも重要ですが、形がしっかりと保たれる事も美しいボディラインを作るための重要な要素となりますので、しっかりと日々のケアを行いましょう。
そのためには専用の補正下着を使うというだけではなく、日ごろから使用するブラジャーのサイズなども自身に適切なものを選択する事が重要です。
バストを含め、体型は常に一定ではありませんので、定期的にサイズを計測して適したサイズのブラジャーを使用するようにしましょう。
胸を大きくするための食事など、生活習慣上のケア
バストアップするためには特別なケアを行うだけではなく、日常生活でのケアも重要です。
特にポイントとなるのが食事で、甘いものばかり食べるなど偏りがある食事ではなく、様々な栄養素を満遍なく、バランス良く摂取できるような食事を摂る事が、バストアップにも大切です。
よく牛乳を飲むとバストが大きくなるなど言われますが、牛乳のように栄養価が高い食品を積極的に摂取する事は確かに効果的であるといえます。
女性ホルモンの働きを補助するイソフラボンや、体を作るたんぱく質などが豊富に含まれた大豆製品を積極的に食べる事などもバストアップに良いでしょう。
一方で、バストアップに悪影響となる生活習慣としては喫煙や、姿勢の悪さがあります。
喫煙はビタミン類などの栄養を消費する点や、毛細血管を収縮させて栄養がいきわたりにくくしてしまうといった点などがありますので、バストサイズには悪影響となります。
また、猫背などの姿勢は肩回りの筋肉を緊張させて血流を阻害し、筋肉の緊張によってバストが引っ張られて小さくなってしまいますので、なるべくまっすぐ正しい姿勢で過ごすように注意しましょう。
胸を大きくする美容整形
セルフケアで胸を大きくする方法には限界がありますが、美容整形であれば希望のサイズまでバストをサイズアップさせ、形も整える事が可能です。
脂肪注入法
自然かつ永続的なサイズアップが期待できる方法として人気の手法が脂肪注入です。
脂肪注入はお腹や太ももなどから脂肪吸引によって採取した脂肪細胞を、バスト内部に再注入する事でサイズアップさせる方法で、自分自身の細胞を移動させるために安全性が高く、脂肪が生着する事で永続的な効果が期待できます。
バストサイズをアップさせる事はもちろんですが、同時にお腹周りなどの余分な脂肪を減らす事ができるため、一度の治療で大きく体型を変える事が出来る点も人気の理由となっています。
注意点として、注入した脂肪は全てが生着(毛細血管から栄養を得て、細胞として活動し続けられるようになる事)するわけではなく、生着できなかった脂肪細胞は異物として体内に吸収されていくか、場合によっては石灰化してしこりとなって残ってしまう事があります。
注入した脂肪の生着率を向上させるために、採取した脂肪はそのまま注入されるのではなく、特殊なフィルターで不純物を取り除く処理を行ったり、生着率を向上するための薬剤などを同時に注入したりという方法が行われる事もあります。
脂肪の生着率を向上するための方法として、ピュアグラフトやCRF(コンデンスリッチファット)といった様々な手法があり、こうした方法の選択によっても最終的な効果が変わる他、注入を行う際に脂肪を細かく分散させて注入するなど、医師の技術力によっても仕上がりや生着率が変わりますので、治療を受ける際は医師やクリニック選びが非常に大切です。
人工乳腺インプラント
人工的に作られたインプラントを、バストの中に挿入してサイズアップさせる方法です。
挿入するバッグの素材がシリコンである事から、よく「シリコンを入れる」とも表現されます。
この方法はワキやバストラインに沿って切開を行い、そこから柔らかい人工乳腺をバスト内に挿入する事で行われます。
挿入されるインプラントバッグの種類は様々なものが開発されており、昔と比べて現在のバッグはより破損しにくく、柔軟で自然な仕上がりのバストが実現可能なものとなってきています。
あくまでも人工物を入れる治療であるため、脂肪注入よりは自然さなどで劣る面もありますが、脂肪注入は体型によって適応か否かが決まるのに比べて人工乳腺法は誰でも受けられる点や、脂肪注入はどうしても生着率の兼ね合いから2カップアップ程度の変化が限界であるのに対し、人工乳腺法は挿入するバッグのサイズを選ぶ事で殆どの場合で理想的なサイズアップを実現可能な点が利点となっています。
ヒアルロン酸注入
体内にも元々存在しているヒアルロン酸をジェル状に加工した製剤を注入する事でバストサイズをアップさせる方法です。
安全性が高く、薬剤の注射のみで治療が完結するためダウンタイムなども無い事から非常に手軽な方法として人気です。
ただし、ヒアルロン酸は体内で徐々に分解されて吸収されていく性質がある事から、効果が永続的ではなく一時的となる点がデメリットで、大体1年から2年程度で元の状態に戻ってしまいます。
バストを綺麗に維持するためのセルフケアと、理想的なサイズを手に入れる美容整形
バストサイズは遺伝による影響などもあり、セルフケアだけで理想的な大きさを手に入れる事は難しいといえるでしょう。
特に、大人になってからは中々大きくする事が難しいため、理想的なサイズを手に入れるならば美容整形を利用する事がおすすめです。
豊胸術の技術は年々進歩を続けていて、脂肪注入や人工乳腺、ヒアルロン酸注入といったどの方法をとっても、昔よりも自然かつ安全で、長期間綺麗な形が維持される方法が増えています。
城本クリニックでは、こうした最新の治療に関するご案内を含め、医師がしっかりと患者様のお悩みを伺って最適な治療法をご提案いたしますので、自分自身に適した治療法が知りたいという方や、どんな治療があるのかを知りたいという方は是非お気軽にご相談ください。
本コラムの監修医師
1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック
医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹