コラム

COLUMNバストアップサプリは効果あるの?医学的に解説します

バストサイズをアップさせる方法として、手軽で試しやすいものの一つにバストアップサプリメントがあります。
バストアップサプリは様々な種類のものがありますが、本当にサプリメントを飲むだけで効果があるのかと疑問を感じている方が多いのではないでしょうか。
今回はバストアップサプリメントの効果について、医学的に詳しく解説いたします。

結論から言えばバストアップサプリでの乳房増大は非常に困難です

まず結論から言えば、バストアップサプリでバストサイズをアップさせる事は、事実上困難という事になります。
また、サプリメントに限らずピルなどの飲み薬でもバストアップをさせるという事は難しいというのが実情です。
その理由を理解するためにはバストの構造や女性ホルモンに関してしっかりと理解する必要があります。

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バストが大きくなるには乳腺の発達と脂肪の増大が必要

バスト(乳房)は、9割以上の脂肪と乳腺で構成され、これらをクーパー靱帯が支える形でできています。
脂肪は乳腺を保護する役割として存在しているため、乳腺が発達して多い人は脂肪も多くなりますし、逆に乳腺の発達が弱く少ない人は脂肪も少ない状態となります。

乳腺の発達は思春期ごろから20代中盤程度までに行われる

乳腺は女性ホルモンや成長ホルモンの影響で女性らしい体つきが作られる思春期ごろから20代中ごろまでの間に主に発達していきます。
そのため、バストアップサプリなどでは「女性ホルモン様成分」という女性ホルモンと似た構造の成分を配合する事でバストアップ効果をうたっているのですが、実は乳腺の発達にはもう一つ欠かせないものがあります。

ラクトゲン受容体が乳腺の発達のカギ

女性ホルモンや成長ホルモンは、ただ体内に存在するだけでは乳腺の発達に結びつきません。
ここで重要になるのがラクトゲン受容体という存在で、乳腺の中に存在していて女性ホルモンなどの指令を受け取る部分です。
女性ホルモンや成長ホルモンがラクトゲン受容体と結合すると乳腺の発達が促される事となるため、ラクトゲン受容体がそもそも殆どない状態であればどれだけ体内に女性ホルモンが増えても、乳腺の発達には繋がらなくなってしまうのです。

ラクトゲン受容体は10代頃から作られ始めますが、遺伝的な要因によって作られる分量や多く作られる時期には個人差があります。
中には30代に入ってからラクトゲン受容体が作られて活発になっているケースもあり、こうした場合は30代以降でも乳腺の発達が見込める状態になります。

女性ホルモンの分泌量が急激に低下するのは30代後半以降

女性ホルモンの分泌量は、30代後半から40代頃に急激に低下していきますが、それまでは比較的安定して分泌され続けるものです。
40代以降は急激に分泌量が減る事で更年期障害などが引き起こされますが、30代はまだ女性ホルモンの分泌量が減少しているわけではないため、20代中盤以降にバストサイズの増大が止まるのはホルモン分泌ばかりが影響しているわけではないといえます。

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乳腺の発達に関する女性ホルモンの働き

乳腺の発達と関連する女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)と呼ばれるものとプロゲステロン(黄体ホルモン)と呼ばれるものの2種類があります。

乳腺の増大に影響するエストロゲン

エストロゲンは女性らしい体つきを作るためのホルモンとされ、生理周期では月経から排卵までの期間に分泌量が増加するホルモンです。
エストロゲンの分泌が始まる事で思春期における女性らしい体への変化が生じるようになります。
別名「美容ホルモン」とも呼ばれ、女性らしくきめ細やかな肌質や髪質を作るのもエストロゲンの役割ですが、バストアップに関連する点では乳腺の増大というバストサイズに最も影響がある部分として働きます。

エストロゲンが乳腺のラクトゲン受容体にくっつく事で乳腺が増大し、乳腺の増大によって脂肪も増加してバスト全体が大きくなるため、バストアップに欠かせないホルモンです。

バストが張った状態になるのはプロゲステロンの影響

一方で、排卵後から月経までの期間で分泌量が増加するホルモンがプロゲステロンです。
プロゲステロンは妊娠の準備をするためのホルモンといわれますが、この働きによってバスト内に血液や水分がため込まれ、バストがはった状態になります。
そのため生理前にはプロゲステロンの働きでバストサイズがアップした状態となりますが、これは乳腺の発達によるものではなく一時的なものであるため、生理がくると元の状態に戻る事となります。
妊娠した場合は授乳などに向けて更に乳房がはった状態になっていきますが、これもやはり乳腺や脂肪が増大しているわけではないため、授乳が終了すると元の状態に戻ります。

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バストアップサプリはエストロゲンの働きを優位にするものが殆ど

乳腺の発達がエストロゲンの働きによって引き起こされるものである事から、バストアップサプリに配合される成分は殆どがエストロゲンの働きを補助するものや、エストロゲンと似た性質の成分となっています。
具体的には下記のような成分がバストアップサプリとして利用される事の多いものです。

プエラリア・ミリフィカ

プエラリアという植物の球根に含まれる成分で、エストロゲンと構造が似ている事から、摂取によってエストロゲンの働きをするものとしてバストアップサプリメントに配合される事が多く、バストアップサプリの主流であるともいえます。
一方で、摂取によって吐き気などの副作用が生じるケースなどがあり、医師会からプエラリアミリフィカを配合したサプリメントは利用しないようにという通知が出されるなど体への負担も大きい成分となっており、国によってはプエラリアを使用したサプリメントは法律などによって販売が禁止されているケースもあります。

イソフラボン

大豆からとれる成分で、こちらもプエラリアと同様にエストロゲンの働きをする事が期待される成分です。
プエラリア・ミリフィカより作用が穏やかで、女性ホルモン様成分としての影響は強くないものの、女性らしい体つきや肌質を手に入れるためのサプリメントやスキンケアコスメなどによく配合されています。
作用が穏やかなため、副作用もその分少なくなっており、プエラリアほど過剰摂取による健康被害などが出る可能性は少ないといえます。

尚、大豆イソフラボンは腸内細菌によってエクオールという物質に変わる事でより体への作用が強い状態になるとされていますが、イソフラボンからエクオールに作り替える腸内細菌は持っている人と持っていない人がいる事も分かっています。
そのため、最近ではイソフラボンではなくエクオールのサプリメントとして販売されている製品も増えています。

ボロン(ホウ素)

ボロンはエストロゲンを活性化させる働きのある栄養素です。
エストロゲンの活性化によって乳腺の発達を促すとともに、乳腺周囲に脂肪がつきやすくしてバストサイズの増大を狙ったものです。

プラセンタ

プラセンタとは胎盤の意味で、赤ちゃんを育てる胎盤から抽出したプラセンタには、細胞の活性化をさせる成長因子などの成分が豊富に含まれています。

エストロゲンやプロゲステロンのホルモンバランスを調整する作用があるため、月経不順などの改善にも効果があり、医療現場の治療でも更年期障害や乳汁分泌不全などの治療目的で注射治療が行われる場合があります。

ただし、医療にて使用されるものは主にヒト由来のプラセンタであるのに対し、サプリメントの場合は牛や馬、豚などの胎盤由来のものとなるため、ヒトの体への活性については大きく異なるものといえます。

他にもチェストツリーなど様々な成分があります

上記の他にも、プロゲステロンの働きを活性化させるチェストツリーやワイルドヤム、体の代謝を改善する目的のマカなど様々な成分がバストアップサプリに利用されますが、これらはエストロゲンの活性化ではなく、ホルモンバランスを整える事で自然にバストが大きくなりやすい体作りをするものといえます。

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どのサプリメント成分でもバストアップは困難

以上のようにバストアップサプリで配合される成分には様々なものがありますが、実際にこれらのサプリメントによってバストサイズを大きくする事ができるかというと、限りなく不可能というのが結論となります。

なぜなら、そもそもバストサイズの増大はエストロゲンを強めれば出来るものではなく、ラクトゲン受容体が形成されている事が必要であるという点や、エストロゲンに似た成分を摂り入れたところでエストロゲンが優位になるような働きをするとは言えないためです。

たとえエストロゲンの働きを優位にする事が出来たとしても、それはホルモンバランスを崩しているだけなのでプエラリアの服用で報告されているような、吐き気などの体調不良を引き起こしてしまうだけとなる可能性が高いといえます。

そもそも女性ホルモンの薬である「低用量ピル」の服用でもバストは大きくならない

サプリメントが女性ホルモンの働きを補う事で効果を期待されているものとすれば、女性ホルモンそのものを服用する「ピル」を服用すればバストサイズの増大が期待できるはずです。
実際に、ピルの副作用として乳房の増大が報告は報告されているのですが、厚生労働省によればその確立は1.4%以下と非常に低い割合となっています。
これは避妊や月経不順の治療として用いられる低用量ピルでの報告であるため、より女性ホルモンの量が多い高容量ピルではまた割合が変わってくるとは言えますが、いずれにせよ排卵をストップさせるほどの作用があるピルですら乳房増大の可能性が非常に低い事からも、サプリメントでバストアップするというのがどれほど困難であるかというのが伺えます。

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確実にバストサイズを大きくするなら美容整形をご検討ください

バストサイズを大きくしたいのであれば、やはり一番確実な方法が美容整形です。
サプリメントのような手軽さがないと感じるかもしれませんが、効果を感じられずにサプリメントを飲み続ける事を考えれば、金銭コストの面でもむしろ抑える事ができる可能性もあります。
また、術後のダウンタイムなどある程度の負担は確かにありますが、一定期間のケアを行えば確実に一生もののバストが手に入りますので、飲み続けなければいけないサプリメントと比べれば労力的にも少ないといえるかもしれません。

豊胸術にもいくつかの方法がありますが、確実な効果と永続性という点からおすすめできるのが「脂肪注入法」と「人工乳腺法」です。

脂肪注入法

体についている余った脂肪を吸引し、それをバスト内に再注入する事でボリュームを増やす方法が脂肪注入です。
脂肪吸引を行った部分に関しては術後のケアが必要となり、術後しばらくは安静にする必要があるなどダウンタイムがありますが、自分自身の細胞を移植する治療のため拒否反応などの可能性が少なく、非常に柔らかく自然なバストを作る事が出来る点が優れた術式です。

注入した脂肪はバスト内の毛細血管と繋がる事で血液から栄養を受け取れるようになり、バスト内に元々あった細胞と同じように定着した状態となり、半永久的なバストアップ効果が期待できます。(加齢による脂肪の減少などはおこります) ただし、注入した脂肪は全てが定着するわけではなく、20~50%程度は異物として体内で再吸収されてしまうため、この定着率を向上するために成長因子などを添加する方法や、特殊なフィルターで定着しやすい脂肪だけを選別するピュアグラフトなどの方法が行われます。

乳腺の量は変化しませんが、元々バストの殆どを占める脂肪と同じものを注入するため、仕上がりが非常に自然な状態となります。

以上のように様々な点からおすすめできる脂肪注入による豊胸術ですが、細身で注入するための脂肪が充分に採取できない方は行えない点や、脂肪細胞の定着率の兼ね合いなどから一回の治療で期待できるサイズアップが1~2カップ程度が上限となる点が人工乳腺法と比べて劣っている部分となります。

人工乳腺法

シリコンなどで出来たバッグをバスト内に挿入して、バストを直接内側から押し上げてサイズアップさせる方法です。
挿入するバッグの材質から「シリコンバッグ豊胸」などとも呼ばれます。

挿入するバッグの選び方で理想的なサイズまで確実にアップさせる事が出来る点や、やせ型の方でも治療を受けやすい点が大きなメリットです。
以前はバッグの硬さなどによってやや不自然な仕上がりになりやすい面がありましたが、挿入するバッグも新しいものが開発されてより自然で安全性の高いものが増えており、触ったり姿勢を変えた時にも非常に自然な感触・動きを実現する事ができるようになってきています。

脂肪吸引が不要なため術後の固定などが不要ですが、バスト内にバッグを挿入するために切開が行われる事や、バッグのカプセル拘縮(バッグ周囲にコラーゲンなどの硬い組織が出来て硬くなってしまう状態)を防ぐためのマッサージなどが一定期間必要となるといったダウンタイムがあります。

また、バッグの選び方によって理想的なサイズを目指す事は可能であるものの、皮膚が伸びる量には限界があるため、いきなり大きなバッグを入れる事はできない場合があり、極端に大きくしたい場合は少しずつ大きなバッグに入れ替えていくといった手間が必要になる事もあります。

確実に理想のサイズを目指したい方や、脂肪注入による豊胸が難しい方は人工乳腺法。
体内に異物を入れるのに抵抗がある方や、より自然な仕上がりを目指したい方は脂肪注入法といった選び方をすると良いでしょう。

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確実にバストアップしたいなら、まず一度ご相談ください

バストアップサプリは数多く販売されていますが、実際にサプリメントの服用でバストサイズを大きくできる可能性は限りなく低く、場合によってはホルモンバランスが乱れて体調を崩したり、バストの成長が阻害されてしまう可能性も考えられます。
体の調子を整えるために適量な栄養素が含まれたサプリメントの利用は良いのですが、バランスを崩してしまうのは本末転倒ですので、バストアップを目的としてのサプリメント利用はやめておいた方が良いでしょう。

バストサイズを大きくするための美容整形術は昔と比べて進歩していて、より自然に、理想的なサイズを手に入れやすい状態になってきています。
モニターとしての契約や医療ローンの利用など、経済的にも無理のない範囲で治療を受けられる可能性はありますので、まずはどんな治療が可能か聞きたいというだけでも是非お気軽にご相談ください。

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本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック

医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹

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