コラム

COLUMNバッグ豊胸で発生する副作用「リップリング」とは何か

豊胸術の一つである、シリコン製のインプラントバッグを挿入して行われるバッグ豊胸では、特有の副作用として「リップリング」という状態が引き起こされるケースがあります。
今回はリップリングがどのような状態を指すのか、解消法や予防法などを含めて詳しく解説いたします。

リップリングはバッグ豊胸特有のトラブル

リップリングとは、簡単にいえば豊胸目的で挿入したインプラントバッグが何らかの影響で曲がったりよれたりしてしまい、それによってバッグが表面から触れるような状態になったり、バストの形が歪んだりしてしまう状態の事です。
インプラントバッグの変化によるトラブルですので、脂肪注入やヒアルロン酸注入など他の豊胸術では発生しません。

インプラントバッグによる豊胸術を受けた後で下記のような変化が生じたら、リップリングが発生していると考えてよいでしょう。

・バストの輪郭にバッグの輪郭が表れてしまう ・触った時にバッグに触れている感触がする ・胸に不自然なシワや凹凸が表れたり、一部に痛みが生じる

リップリングの原因

リップリングが生じる原因は主に三つで、「バッグが大きすぎた」「バッグ挿入の際に作る空間が小さかった」「バッグの経年劣化」です。
それぞれについて解説します。

バッグが大きすぎた

元々の体型に対し、挿入するバッグが大きすぎた場合にリップリングは発生しやすくなります。
インプラントバッグ豊胸は選択するバッグの大きさによってどの程度サイズアップさせるかが調整しやすく、比較的自由度の高い豊胸術ではありますが、やはり元が細身の方や小柄な方に大きなバッグを入れようとすると、バッグを挿入できる空間が狭い事や、皮膚が伸びる分量にも限界がある事などで折れ曲がったりよれたりしてしまいます。

せっかく手術を受けるのであれば出来る限り大きくしたいと希望される方は多くいらっしゃいますが、こうしたリスクも含めた上で医師とよく相談して最終的なボリュームとして目指す仕上がりを決める事が大切です。

バッグ挿入の際に作る空間が小さかった

インプラントバッグ豊胸は、ワキなどを切開してから乳腺下または大胸筋下の組織を剥がして、バッグ挿入のための空間を作ってからバッグ挿入が行われる術式となります。
この時に作られる空間が小さすぎると、挿入されたバッグが圧迫された状態となりますのでやはり折れ曲がるなどの変形をしてリップリングが発生する可能性が生じます。

とはいえ、バッグ挿入のための空間を大きくしすぎると今度は術後にバッグの位置がズレて仕上がりのデザインが悪くなってしまったり、より広範囲で組織の癒着を剥がす事になるのでダウンタイムが長引く原因となったりしてしまうため、どの程度のスペースを作るかが適切に見極められる高い技術力を持った医師の施術を受ける事が重要です。

バッグの経年劣化

インプラントバッグの品質が十分に保たれる期間は10年程度といわれており、長期間が経過するとやはりバッグが経年劣化によって最初の頃の柔らかさが維持されなくなるなどの変化を生じる事があります。
最近のバッグは技術の進歩により耐用年数が伸びてきてはいますが、それでも10年、20年と経過していけば品質が低下していく事は考えられますので、定期的な検査でバッグの状態を確認しつつ、問題がありそうならばバッグの入れ替えや抜去などの対応も含めて検討していった方が良いでしょう。

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リップリングは放置しすぎると危険な場合も

リップリングが発生しているのにも関わらず、その状態を放置しすぎると見た目の問題だけではなく様々なトラブルに繋がってしまう可能性もあります。

バスト内部で炎症が引き起こされる

リップリングが出ている状態はバッグに負荷がかかり続けている状態ですので、場合によってはバッグが破損してバッグの中身が露出してしまう可能性があります。
バッグの中身は生理食塩水やコヒーシブシリコンという粘性の高いシリコン素材で出来ていますが、バッグが破損した際に特に問題になりやすいのがシリコン素材で、生理食塩水の場合はすぐに体内に吸収されてボリュームが無くなるだけですが、シリコンが漏れているとすぐにボリューム変化などが起こるわけではないのでトラブルに気づきにくく、炎症になったりシリコノーマなどの症状を引き起こします。
バスト内部の炎症が悪化していくと乳腺組織へのダメージに繋がる可能性もありますので、痛みを感じるなど違和感がある場合は早めにクリニックへ相談するようにしましょう。

皮膚が薄くなってバッグが露出する

バッグが折れ曲がるほどの圧力が内側からかかり続ける状態となりますので、長期的には徐々に皮膚が薄くなって穴が開き、バッグが露出していってしまう可能性があります。
こういった状態になる場合は内部からの圧迫によって強い痛みが継続している状態にいる事が考えられますので、現実的にはここまで症状が悪化する前に何らかの治療を受ける形になるかとは思いますが、強い圧迫による組織の壊死などを含めトラブルになる可能性がありますので早めの対応をするようにしましょう。

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リップリングの可能性がある場合の対応

バストの痛みや形状変化など、リップリングの可能性を感じた際には、まずは早めの検査、そして必要に応じてバッグの抜去や変わりの豊胸術を行うといった対応が必要となります。

まずはエコー検査で状況の確認

リップリングが疑われる時は、まずは早めに手術を行ったクリニックに相談するようにしましょう。
エコー検査でバスト内部やバッグの状態をチェックする事で、どのような対応が必要になるかが判断できるようになります。
場合によってはリップリングではなくカプセル拘縮など別のトラブルの可能性もありますので、まずは詳細な検査で状況を正確に把握する事が大切です。

なお、エコー検査を定期的に受けておく事で早めにトラブルを見つけて適切なケアが行いやすくなりますので、少なくとも1年に1度は治療を受けたクリニックで検査を受ける事をおすすめします。

必要に応じたバッグの抜去

バッグが圧迫されてリップリングが生じている場合、基本的にはバッグの抜去が必要となります。
抜去は挿入の際と同じようにワキを切開して行われますが、この方法で取り出す事が難しい場合はバストのラインなどに合わせて切開してバッグの除去が行われる事もあります。

バッグを除去する事で原因となる圧迫が存在しなくなるため、リップリングによる症状は解消されます。

必要に応じて再治療を行う

バッグを除去すれば、当然ではありますがボリュームが減ってバストは小さくなります。
一度大きくして皮膚が伸びている状態となっていますので、完全に元の状態に戻るわけではなく余った皮膚によってタルミが出来てしまったり、バストが下垂しやすい状態になる事が殆どでしょう。
そのため、バッグを単純に抜去するだけではなく、少し小さなサイズのものに入れ替えたり、脂肪注入法を行ったりと別の方法で再手術をするケースが多く、適切な再治療を行う事で抜去前よりも綺麗な仕上がりのバストを手に入れる事ができます。

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リップリングのトラブルを避けるために

リップリングによるトラブルを回避するためには、下記のような点に注意しましょう。

バッグのサイズは適切な範囲のものにする

リップリングが生じる最大の原因は、挿入するバッグのサイズが大きすぎるというものです。
せっかく豊胸術を受けるなら出来る限り大きくしたいと考える方は多いと思いますが、大きすぎるサイズはリップリングも発生しやすくなりますし、また不自然さが強調されやすくなりますので、適切なサイズ感については医師と十分に話し合って決めるようにしましょう。
とにかく大きさを求めたいという事であれば、バッグを小さいものから少しずつ大きいものへと入れ替えていく事で、バッグを挿入するスペースを拡大していくなどの方法でリスクを抑える事も可能ですので、こうした治療法も含めてよく医師と相談していきましょう。

経験豊富で技術力の高い医師の治療を受ける

バッグ挿入の際に必要となるスペースの大きさや、体型に合せて適切なバッグのサイズを見極めるには、医師の経験による知識と技術力が重要です。
症例写真を参考にしたり、形成外科専門医など専門的な技術を保有している事が明らかな医師に相談してみて、信頼できる医師を見つけましょう。

症例写真はクリニックのホームページや各種SNSなどでも掲載されている事が増えてきていますが、こういった広告として掲載されているものは仕上がりの良いものに限定されている事も多いため、まずは一度直接カウンセリングを受けてみる事をおすすめします。
多くの医師は広告として掲載しているもの以外の多くの症例写真を持っており、カウンセリングで具体的な要望に応じた様々な症例を提示しながら治療内容を提案していく形となりますので、気になる医師がいるのであればどんどんカウンセリングを受けていった方が良いでしょう。

定期的なアフターケアを受ける

1年に1回のエコー検査など、術後も継続して定期的な検査などを行う事でリスクを抑える事ができます。
バッグ豊胸は耐用年数が10年程度といわれるように、長期的に見れば何らかのトラブルが発生する可能性が一定数存在する手術ですので、定期的な検査を含めて安心してうけられ、通い続けられるクリニックを選ぶようにしましょう。

品質の高いバッグを選ぶ

最新のインプラントバッグであるモティバなどは、高い柔軟性からそもそもリップリングが発生しにくく、また仮にバッグが破損したとしてもシリコンの暴露によるトラブルが生じにくいなど安全性も非常にすぐれたものになっています。
このように、挿入するバッグの品質が高ければリップリングによるトラブルも最小限に抑える事ができますので、バッグの品質にもこだわるようにした方が良いでしょう。

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高品質のバッグ豊胸なら城本クリニックにお任せください

城本クリニックでは、形成外科専門医や美容外科専門医など高い技術力を持った医師が多数在籍しており、豊胸術についても豊富な症例経験をもっています。
また、医療資格をもたないカウンセラーをおかず、患者様一人ひとりに対して医師が適切に診察を行った上で、じっくりとご要望を伺って治療の良い面やリスクを丁寧に説明し、最適な治療方法のご提案を行っております。
無理な契約の強要などはありませんし、特に豊胸など大きな治療についてはすぐに手術を決めるのではなく治療の良い面、悪い面をじっくり考えてから決める事を推奨するなど、患者様にとってのベストな治療となる事を一番に考えたカウンセリングを行っておりますので、治療に興味をお持ちの方、迷っている方は、是非一度お気軽にご相談いただければ幸いです。

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本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック

医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹

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