コラム

COLUMN垂れ乳(たれ乳)の改善は可能?垂れ乳になる原因と対策法について

垂れ乳は、日々のケアと適切な対策で改善できます。加齢や出産、運動不足などさまざまな原因で起こる垂れ乳の予防と改善について、トレーニングやマッサージなどのセルフケアから美容整形による治療まで、詳しい対策方法を紹介します。
バストのお悩みには様々なものがありますが、年齢を重ねるとともに表れやすく、最も多くの方が経験するものが乳房下垂いわゆる「垂れ乳」ではないでしょうか。
垂れ乳の対策は日々のケアがとても大切です。今回は、垂れ乳に悩まされないために日常で気を付けるべきポイントや、改善するためのケア方法、そして美容整形で行う事が出来る治療方法などについて詳しく解説いたします。

垂れ乳とは?

垂れ乳は簡単にいえばバストが加齢などの要因によって下方に垂れた状態で、乳房下垂の状態を指します。
垂れ乳という名称ではありますが、一般的には乳房の下垂状態というよりも、バストトップ(乳輪)の位置が下がっているかどうかで判断され、若くバストにハリがあっても形状の兼ね合いで垂れ乳と見られる事があります。

乳房下垂の基準としては「Regnault分類」というものがあり、乳頭(乳首)の位置が乳房の下溝(バストとアンダーバストの境目)より下にあると下垂状態と判断され、下溝より1㎝以内ならⅠ度(軽度)、1~3㎝以内ならⅡ度(中程度)、それ以上ならⅢ度(重度)というような分類がされています。

また、こうした分類によらずに見た目が「垂れて見える」状態も垂れ乳とされます。
バストの理想的な形としては鎖骨の間の窪みと左右のバストトップを結んだ線が正三角形になるような状態といわれていますが、バストトップの位置が下方にある事で、この三角形が縦長の二等辺三角形になるようなケースでは垂れ乳としての印象が持たれる事となります。

垂れ乳になってしまう原因

垂れ乳になる原因は加齢だけでなく、さまざまな原因があります。主な原因は以下のとおりです。

  • クーパー靱帯の衰え
  • 皮膚のたるみ
  • 筋肉の衰え
  • ブラジャーの着用方法
  • 悪い姿勢で過ごしている
  • 出産後や授乳期による下垂
  • 皮膚の弾力低下
  • 運動不足による血行不良

ここでは、それぞれの原因について詳しく解説します。

クーパー靱帯の衰え

バストの形状を保つ重要な組織であるクーパー靱帯は、加齢とともに弾力性を失っていきます。クーパー靱帯の役割は、乳房全体を包み込むように存在し、バストを理想的な位置に支えることです。

日常生活での急激な動きや自分に合っていないブラジャーの着用は、クーパー靱帯に余分な負担をかけます。とくにジョギングなどの運動時は、専用のスポーツブラで適切にサポートすることが大切です。

また、上向きで寝ることも、重力による負担を軽減する効果があります。クーパー靱帯に負担をかけない生活習慣を心がけることで、バストの下垂を予防できます。

皮膚のたるみ

皮膚のたるみは、バストにハリがなくなり垂れ乳の原因になります。皮膚のたるみは、紫外線や乾燥、活性酵素が主な原因です。とくに紫外線のなかでも「UV-A」は真皮にダメージを与え、皮膚の弾力を保つコラーゲンやエラスチンといった物質を破壊します。

また、乾燥は肌のターンオーバーを乱し、バリア機能の低下によってハリが失われる原因になります。さらに、体内に活性酵素がたまるとコラーゲンやエラスチンにダメージを与えるため、皮膚がたるむ原因になります。

筋肉の衰え

バストを支える土台となる「大胸筋」は、日常生活での動きだけでは十分な刺激を受けることができません。とくにデスクワークが多い方は、姿勢の悪さと運動不足により、大胸筋が衰えやすい傾向にあります。

また、加齢による筋力低下も避けられない要因のひとつです。筋肉の衰えを予防するには、プッシュアップや軽いダンベル運動など、胸部を意識したエクササイズが効果的です。

ストレッチで血行を促進し、姿勢を意識して過ごすことも大切なポイントとなります。さらに、ヨガやピラティスなどの全身運動を取り入れることで、バランスのよい筋力アップを図れるでしょう。

定期的な運動習慣を身につけ、バストを支える筋力を維持・向上させましょう。

ブラジャーの着用方法

リラックスしたい気持ちから、在宅時や就寝時にノーブラで過ごす習慣がある方は注意が必要です。バストには常に重力がかかっているため、適切なサポートが必要不可欠です。

とくにバストが大きめの方は、ブラジャーを着用していない時間が長いと、クーパー靱帯への負担が増大します。就寝時専用のナイトブラを使用したり、家事をする時も軽めのブラジャーを着用したりすることで、バストの形状を保てます。

また、正しいサイズ選びも重要なポイントです。定期的にサイズ測定を行い、体型の変化に合わせてブラジャーを選び直すことをおすすめします。

悪い姿勢で過ごしている

デスクワークやスマートフォンの使用により、無意識のうちに猫背になっている人が増えています。前かがみの姿勢は、大胸筋を圧迫し、バストを下向きに引っ張る力が強くなります。

また、肩こりや首の痛みの原因にもなり、バスト周辺の血行不良を引き起こす可能性が高いです。姿勢改善には、背筋を伸ばして肩甲骨を寄せる意識を持つことが大切です。

さらに、普段の生活から意識的に胸を開く動作を取り入れ、肩甲骨周りの筋肉をほぐすことで、美しい姿勢を保てます。背筋を伸ばすことは、見た目の印象だけでなく、バストアップ効果も期待できます。

出産後や授乳期による下垂

妊娠中のホルモンバランスの変化により、バストは大きく変化します。

とくに授乳期は乳腺が発達して乳房が膨らみ、授乳が終わると急激にサイズダウンすることで、クーパー靱帯が伸びきってしまいます。一度伸びたクーパー靭帯は縮むことはありません。

また、育児による睡眠不足やストレスは、皮膚の弾力低下を招きます。産後はとくに意識的なケアが必要で、バストアップマッサージや保湿ケア、適度な運動を取り入れることが重要です。

授乳中も適切なサイズの授乳用ブラジャーを着用し、バストをしっかりとサポートすることを心がけましょう。産後の体調が落ち着いたら、ゆっくりとバストケアを始めましょう。

皮膚の弾力低下

バストの形状を保つうえで、皮膚の弾力性は非常に重要な要素です。

加齢による自然な弾力低下に加え、喫煙や過度な飲酒、不規則な生活習慣などが、皮膚の弾力性を著しく低下させる原因となります。また、睡眠不足やストレスは、肌の再生能力を低下させ、コラーゲンの生成を妨げます。

皮膚の弾力低下を予防するには、十分な睡眠と栄養バランスのよい食事、適度な運動が効果的です。とくにビタミンCやEを含む食品の摂取は、コラーゲンの生成を促進する効果があります。

また、入浴後のケアも重要で、温かいうちにしっかりと保湿することで、より効果的なケアが可能となります。

運動不足による血行不良

デスクワークやリモートワークの増加により、身体を動かす機会が減少している現代人が増えています。運動不足は全身の血行を妨げ、バスト周辺の組織に必要な酸素や栄養の供給を低下させます。

また、冷え性の方は血行が悪くなりやすく、バストのハリや弾力が失われやすい傾向にあります。予防には、ウォーキングやヨガなどの有酸素運動がおすすめです。

入浴時には温かいお湯につかり、軽いマッサージを行うことで血行を促進できます。また、冷え対策として、適度な運動と保温を心がけることも大切です。

とくに冬場は、首元や胸元を温かく保つ工夫をし、入浴時には十分に体を温めましょう。さらに、日常生活でも階段を使うなど、意識的に体を動かす機会を増やすことで、血行促進効果が期待できます。

垂れ乳を防止する方法

バストの下垂は、主にクーパー靱帯、皮膚、筋肉という3つの組織の弱体化が原因で起こります。これらの組織は、日常生活での習慣や年齢による変化の影響を受けやすく、一度弱ってしまうと回復が難しいです。

ここからは、垂れ乳を防止する方法を見ていきましょう。

バストを激しく揺らさない・動かさない

バストを支えるクーパー靱帯は、過度な運動や揺れによって簡単に伸びたり損傷したりする繊細な組織です。

とくにジョギングやジャンプなどの上下運動は、バストに大きな負担をかけます。運動時は必ずスポーツブラを着用し、バストの揺れを最小限に抑えましょう。

また、日常生活でも急な動きや強い衝撃を避け、自分に合ったサイズのブラジャーでしっかりとサポートすることで、クーパー靱帯への負担を軽減できます。

寝るときにはナイトブラを利用する

睡眠中は無意識のうちにバストが圧迫されたり、寝返りによって大きく動いたりします。横向きで寝ることでバストが横に引っ張られたり、うつ伏せ寝で直接圧迫されたりすることも、バストの形崩れの原因となります。

睡眠中のバストの形崩れを防ぐためには、ナイトブラの使用がおすすめです。ナイトブラは通常のブラジャーより柔らかい素材で作られており、睡眠を妨げることなくバストをやさしくホールドします。

サイズはきつすぎず、緩すぎない適度なフィット感のものを選びましょう。

強くマッサージをしたりしない

バストケアとしてマッサージを行う際は、優しいタッチを心がけることが重要です。強い力でもむことは、クーパー靱帯を傷つける可能性があるだけでなく、バストの組織にダメージをあたえる恐れもあります。

マッサージは、指の腹を使って優しく円を描くように行い、リンパの流れにそって行うことがポイントです。また、入浴後の温かい状態で行うと、血行もよくなり効果的です。

オイルやクリームを使用することで、摩擦も軽減できます。

紫外線対策や保湿ケアをしっかり行う

紫外線は皮膚の老化を促進し、コラーゲンやエラスチンの生成を妨げる大きな要因となります。日焼け止めは顔だけでなく、首元やバスト周りまでしっかりと塗布することが重要です。

また、保湿ケアも欠かせません。乾燥は肌の弾力低下を招くため、入浴後は化粧水やクリームでしっかりと保湿を行いましょう。

運動の習慣をつける

バストを支える大胸筋を適度に鍛えることは、バストアップと形状維持に効果的です。ただし、過度な運動はかえって逆効果となる可能性があるため、自分の体力に合わせた適度な運動を選びましょう。

ヨガやピラティスなどの低強度の運動から始めるのがおすすめです。とくに胸を開く動作やストレッチは、姿勢改善にも効果があります。

また、ウォーキングなどの有酸素運動は、全身の血行を促進し、バスト周りの新陳代謝を活発にします。運動後のケアとして、軽いストレッチと保湿も忘れずに行いましょう。

睡眠時間を確保する

質のよい睡眠は、肌の再生と回復に不可欠です。睡眠不足は肌のターンオーバーを乱し、コラーゲンの生成を妨げる原因となります。

また、疲労やストレスは血行不良を引き起こし、バストの健康にも悪影響をあたえます。人によって身体に合っている睡眠時間は異なりますが、1日あたり6〜8時間の睡眠を確保できるよう心がけましょう。

就寝前のリラックスタイムを設けることで、より質のよい睡眠を取れるでしょう。また、寝る際の姿勢にも気を配り、バストに負担がかからないよう注意しましょう。

バストケアを行う

たるみにつながらないよう、しっかりとしたスキンケアが必要です。効果的なバストケアには、適切な手順と継続的な取り組みが重要です。入浴後の温かい状態でのケアが最も効果的で、血行がよくなっているときに軽いマッサージを行うことで、リンパ液の流れを促進できます。

マッサージは必ず上向きの方向に、指の腹を使って優しく行うことがポイントです。また、保湿ケアと組み合わせることで、より効果的なケアが可能になります。

姿勢の悪さによるコリなどに気を付ける

デスクワークやスマートフォンの使用による猫背は、バストの形状に大きな影響をあたえます。

悪い姿勢が続くと、バストを支える筋肉が硬くなり、血行不良になりがちです。また、姿勢の悪さは大胸筋の衰えにもつながり、バストが下垂しやすくなります。

姿勢改善には、背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せる意識を持つことが大切です。デスクワーク中は定期的に軽いストレッチを行い、肩こりの予防にも努めましょう。

オフィスでは座る位置や画面の高さを調整し、正しい姿勢を保てる環境を整えることも重要です。首や肩のマッサージを取り入れることで、コリの解消と血行促進も期待できます。

バランスのよい食事を心がける

胸を支える重要な役割を果たすクーパー靱帯は、主にコラーゲンで構成されています。このコラーゲンを体内で生成するには鉄分やアミノ酸が不可欠です。また、大胸筋の筋力を保つためにはたんぱく質も重要なため、日々の食事で栄養バランスを意識することが大切です。

忙しい時や食事で必要な栄養素が摂取できない場合は、サプリメントなどで補う方法もあります。毎日の食事で、必要なカロリーや栄養素に注意しながらバストの下垂を防ぎましょう。

垂れ乳を改善するセルフケア

垂れ乳を改善するためのケア方法としては、トレーニングやマッサージによるセルフケアと美容整形による方法があります。
セルフケアで効果が期待できるものとしては下記の通りです。

大胸筋のトレーニング

バストを支える大胸筋はトレーニングで鍛える事が可能で、大胸筋を鍛える事によってバストの上部にハリが得られ、垂れ乳も改善されます。

大胸筋のトレーニングとして最もポピュラーな方法は腕立て伏せ(プッシュアップ)ですが、腕立て伏せはある程度腕の筋力も必要となる他、正しい姿勢でのトレーニングが難しいものですので、まずは床ではなく壁に手をついて行う「ウォールプッシュアップ」や、手のひらを胸の前で押し合わせる事で行うようなトレーニングから始めると良いでしょう。

ウォールプッシュアップ
  • 壁に向かって足を揃えて立ちます
  • 腕をしっかりと伸ばした状態で、胸の前あたりで壁に手のひらをつけます
  • そのまま腕立て伏せをするようなイメージで、足の位置は変えずに腕を曲げながら、ゆっくりと壁に顔を近づけます
  • 壁に顔がつくギリギリくらいまで下げたら、腕をゆっくりと伸ばして元の姿勢に戻ります

1~4を10回程度、1日に3セットほど繰り返しましょう。トレーニングの際、胸の筋肉が使われている事を意識したり、1回の動きを10秒程度かけて行うなどゆっくりとトレーニングを行うと効果的です。

手のひらの押し合いトレーニング
  • まっすぐに立ちます(座っていてもOK)
  • 両方の手のひらを、胸の前で合せます(合掌の状態)
  • 手のひら同士で押し合うように10秒程度力をいれます

1~3を行って5秒程度休憩するという動作を、10回ほど、これも1日3セット程度行います。

手のひらを合せる際、高さは胸の前で、少し胸から離した位置にすると大胸筋に力が入りやすくなります。
また、力を入れる際はゆっくりと口から息を吐きながら行うようにするとトレーニング効果が得やすくなります。

マッサージによるバストケア

マッサージによるケアは、主にバスト周囲の血流促進などを目的としたものです。
また、バスト周辺の筋肉の緊張(コリ)はバストを引っ張ってサイズを縮小させたりする要因にもなりますので、マッサージによる血流改善でコリをほぐす事で、本来のバスト位置へと戻す効果も期待できます。

マッサージの方法としては、バストの上部にある鎖骨周辺を中心から外側に向かってなでるようにマッサージする方法や、バストの下側からバストを掬い上げるようにマッサージする方法などがあります。
背中や肩回りのコリをほぐす事も大切なポイントとなりますので、適度に肩のマッサージなども行うと良いでしょう。
もみほぐすのではなく、ゆっくりとストレッチで伸ばす事なども効果的です。

マッサージを行う際は、摩擦刺激があるとかえって肌老化などの原因となりますので、マッサージ用のクリームなどを使って滑りを良くした状態で行いましょう。
また、強くもみほぐすとクーパー靱帯のダメージとなりますので、あくまでも優しくなでる程度の力で行うようにしましょう。

垂れ乳を改善する美容整形

バストの下垂はしっかりとケアを行っていたとしても、加齢によって多少なり進行していくものです。
下垂が進行した場合はセルフケアでの対策では充分な効果を得る事が難しくなりますので、美容整形などもとりいれる事を検討してみてはいかがでしょうか。

乳房固定術

乳房固定術は垂れ乳(乳房下垂)を解消するための整形術です。
治療方法としては、乳頭の周囲や乳房下部を切開し、乳頭の位置を持ち上げながら縫いとめて固定する事で行います。
下垂の程度によって術式が変わり、軽度の下垂であれば乳頭周辺だけを切開して乳頭周辺のみを縫い縮める形の「Round法」。
中程度の下垂がある場合には、乳頭の周囲から下方向に向かって切開を行い、余分な乳房組織を除去しながら乳房の下方向に線が出来るような形で縫いとめる「Vertical法」。
更に重度の下垂には、乳頭周囲と乳房下部を全体的に切開して、乳房下部の溝に沿うような形の逆Tの字で縫いとめる「Anchor法」といったものが用いられます。

乳頭の位置を持ち上げ、たるみが目立つ乳房をハリのある状態に戻す事が出来るため、バストの見た目を大幅に若返らせる事ができます

<乳房固定術は公的医療保険が適用されない自由診療です。>

標準的な費用 1,100,000円(税込)
目安の治療期間及び回数 治療時間・期間 5~7時間・1日
通院回数 5回程度
リスク・副作用 ・血種
出血を伴うため、通常術後にドレーンを挿入して血の貯留を予防しますが、稀に血腫ができることがあります。しこりや痛み・腫れが引かない場合はクリニックに相談しましょう。
・痛み
術後、広範囲の切開・切除により痛みが続くことがあります。痛み止めを処方されるので、我慢せずに服用し、約1週間で落ち着くことがほとんどです。
・痛み
手術による腫れや熱感は3日から1週間で消失することが多いです。症状が1週間以上続く場合や悪化する場合は様子を見て、必要に応じて医師に相談しましょう。
・痛み
術後の傷口に細菌が入り感染症を起こすことがあります。消毒や抗生剤で改善されますが、傷口が残る可能性があります。医師の指示を守り、安静に努めましょう。
・痛み
傷跡が赤く盛り上がる、段差や凹みができる、傷跡と周りの皮膚との色の違いが出る等、傷跡が目立つ場合があります。気になる場合は医師に相談しましょう。
・痛み
施術によって乳頭の知覚神経が損傷されるため、感覚が薄れることがございます。半年から1年ほどで時間の経過とともに回復しますが、元の状態まで戻らないことがあります。
・痛み
手術により乳首やバストの組織が壊死することがあります。早めの対処が必要なため、医師に相談しましょう。
・痛み
手術後に乳輪の形が変形することがあります。気になる場合は修正手術が可能です。
・痛み
術後、皮膚の中で出血が起こると、傷のなかに血が溜まって腫れ上がります。傷を開け、溜まった血を排出する処置をします。
・痛み
稀に、糸が外れて傷が開いてしまうことがあります。傷が開いた場合は、再度縫合します。
・痛み
皮膚の下の組織を縫い合わせている糸が出てくることがあります。そのままにしておくと化膿する恐れがありますので、早めに抜糸を行います。

豊胸術

豊胸術の行い方によっては、垂れ乳も改善させる事ができます。
垂れ乳はバストのボリュームが少ない事も要因となりますので、豊胸術によってボリュームを持たせる事でハリのあるピンと上向いたバストを手に入れる事が可能です。
豊胸術には様々な術式があり、主流となっているものは下記の方法です。

人工乳腺法(インプラントバッグ)

シリコンなどで出来たバッグをバストの内部に挿入してボリュームを持たせる術式です。
バッグには様々な種類があり、近年は非常に柔らかく自然な仕上がりで、拘縮のリスクも少ないMotivaなどが多く利用されています。
挿入するバッグのサイズなどによって仕上がりのデザインがコントロールしやすく、誰でも理想とするバストを手に入れやすいのがメリットで、特に細身の方や大幅なサイズアップをしたい方などに適しています。

<人工乳腺法は公的医療保険が適用されない自由診療です。>

標準的な費用 950,000円~1,134,000円(当時の価格で現在とは異なる場合があります)
目安の治療期間及び回数 治療時間 30分~1時間
通院回数 3回~
リスク・副作用 ・痛み
術後3日程は強い鈍痛のような痛みがあり、その後2週間程は筋肉痛のような痛みが続く場合があります。
・痛み
キズ口を保護するために、キズの上にガーゼをあててテープで止めます。テープかぶれが起こって水疱ができることがあります。1週間程度で水ぶくれは治ります。色素沈着になった場合は、シミ取りのクリームを処方します。
・痛み
バストの位置やサイズが希望どおりではない可能性があります。その場合、バッグの入れ替えなどで調整します。
・痛み
皮下脂肪が少ない方は、バッグの輪郭が浮き出ることがあります。脂肪やヒアルロン酸などで膨らみをつける、小さなサイズのバッグに入れ替えるなどの対応が必要です。
・痛み
胸の中でバッグが動いた場合は、マッサージを行ってバッグを正しい位置に戻す処置が必要です。改善されなかった場合は、再度切開を行い、修正します。
・痛み
傷跡が赤く盛り上がる、幅が広くなる、色素沈着、凹むなど、傷跡が目立つ場合があります。この場合、 ステロイド(ケナコルト)注射・クリーム治療・切開法を行う必要があります。
・痛み
可能性は低いですが、非日常的な力が加わることによって破損する可能性があります。バッグが胸の中で破損した場合、バッグを抜去、入替を行います。
・痛み
時間とともに徐々に感覚が戻ってきます。ただし、日常生活には問題ない程度ですが、完全には回復しない場合もあります。
・痛み
可能性は低いですが、体内に細菌が入り込み、感染症になることがあります。悪化した場合、高熱・痛み・皮膚の赤みなどの症状が現れ、抗生物質を服用する必要があります。
・痛み
傷の中で出血すると、胸部が紫色に腫れ上がります。血がたまったままにしておくと、感染やしこりを作る恐れがあります。血が溜まった場合は再度傷を開け、溜まった血液を排出します。
・痛み
稀に糸が外れて、傷が開いてしまうことがあります。傷が開いた場合は、再度縫合します。
・痛み
皮膚の下の組織を縫い合わせている糸(中縫いの糸)が出てくることがあります。放置すると化膿する恐れがあるため、早めに抜糸を行います。
脂肪注入法

お腹などから脂肪吸引によって脂肪を採取し、その脂肪を再度バスト内に注入する事でボリュームアップさせる術式です。
注入された脂肪は再度毛細血管と接続する事で活きた細胞となり、バスト内に残り続けて永続的なバストアップ効果が得られます。
自分の脂肪を使用しているため安全性が高く、触った時の感触なども自然である事や、お腹周りの痩身なども同時に叶えられる点が大きな利点となる術式です。

一方で、注入した脂肪細胞は全てが定着するわけではなく、大体5~8割程度が定着し、残りは異物として体内に吸収されて排出されるか、場合によってはしこりなどとして残ってしまう事があるため、ボリュームの完全なコントロールが難しい点などがデメリットとして挙げられます。

定着率を上げるための方法として、採取した脂肪を特殊なフィルターにかけて精製する「ピュアグラフト」や、遠心分離機にかけて選別する「CRF(コンデンスリッチファット)」などがあります。

<脂肪注入法は公的医療保険が適用されない自由診療です。>

標準的な費用 200,000〜550,000円(税込)
目安の治療期間及び回数 治療時間・期間 1〜3時間程度・1日
通院回数 1〜2回
リスク・副作用 ・痛み
術後1〜3日に吸引部位とバスト全体に筋肉痛のような痛みが2週間程度続く場合があります。
・痛み
術後1日〜1週間に吸引部位とバスト全体に内出血の副作用が現れます。1〜2週間で徐々に落ち着きます。
・痛み
術後3日目~1週間に吸引部位とバスト全体に腫れやむくみの副作用が現れます。1〜2週間で徐々に落ち着きます。
・痛み
脂肪がなくなった組織部分が回復する際に現れる症状で、かゆみを感じることもあります。痛みや内出血が引いた後2週間〜3か月程度で消えます。
半年以上改善しない場合は、脂肪をとり過ぎていたり、取りムラが残っていたりする可能性もあるため、脂肪吸引や脂肪注入の再施術を受ける必要もあります。
・痛み
可能性は低いですが、体内に細菌が入り込み、感染症になることがあります。悪化した場合、高熱・痛み・皮膚の赤みなどの症状が現れ、抗生物質を服用する必要があります。
・痛み
しこりが発生する可能性があります。放置してしまうと、大きなしこりになってしまうこともあるため、除去手術を行うこともあります。
・痛み
しこりの大きさや石灰化により、バストに左右差が出ることがあります。少し期間を空けて脂肪注入の再手術を受けることが必要です。
ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入は、バストのボリュームアップとともに、軽度の下垂も改善できる治療法です。体内にも自然に存在するヒアルロン酸を医療用に精製し、ジェル状に加工した製剤を注入することで、バストにハリと弾力をあたえます。

治療は局所麻酔を行った後、細い注射針で少しずつヒアルロン酸を注入していきます。施術時間は30分程度と比較的短時間で済むため、日帰り治療が可能です。施術後は注入部位の腫れや軽い痛み、内出血が生じることがありますが、徐々に改善していきます。

この治療の特徴は、体内で自然に代謝される物質を使用するため、安全性が高い点です。また、注入量を細かく調整できるため、理想的なバストの形状を作りやすいというメリットもあります。

さらに皮膚の切開をしないため、傷口が目立ちにくいです。術後も1週間後の経過観察のみのため、時間がない方におすすめです。

一方で、ヒアルロン酸は体内で徐々に分解されていく性質があるため、効果の持続期間は1〜2年程度と限られています。永続的な効果を維持するためには、定期的な施術が必要となります。

施術前には必ず医師との詳しいカウンセリングを受け、期待する効果や起こりうるリスク、術後の経過について十分な説明を受けることが重要です。

<ヒアルロン酸注入は公的医療保険が適用されない自由診療です。>

標準的な費用 0.1cc 10,780円(税込)~
目安の治療期間及び回数 治療時間・期間 5~15分程度・1日
通院回数 通院・入院は不要
リスク・副作用 ・内出血
注射針を肌に刺すため、患部が内出血を起こす可能性があります。治療直後よりも、翌日以降にあらわれやすいです。数日、長くても2週間程度で薄くなります。
・腫れやむくみ
施術後は膨らみやむくみ、腫れが2日〜3日ほど続きますが、約1週間で治まる傾向にあります。
・痛み
顔は腕よりも皮膚が薄いため、予防接種や採血と比較すると、チクッとした痛みを感じやすい可能性があります。万が一治療後に痛みが続く場合は、医師に相談しましょう。
・痛み
ヒアルロン酸が皮下に注入されることによって、突っ張った感覚や違和感が出るケースがあります。1週間程度で慣れる方が多いでしょう。
・痛み
チンダル現象は、ヒアルロン酸を皮膚の浅い位置に注入してしまったことで起こる症状です。メイクで隠れる程度のこともありますが、気になる場合はヒアルロン酸分解注射を打てば解消できます。
・痛み
時間が経つと体内に吸収され、なくなります。ただし、しこりが大きかったり痛みが生じたりした際は、ヒアルロン酸を分解する処置が必要になることがあります。
・痛み
稀に、ヒアルロン酸を注入した際に「バイオフィルム」と呼ばれる菌膜ができてしまい、感染するケースがあります。万が一感染した場合は、抗生剤を使った治療が必要になることがあります。
・痛み
稀にかゆみやじんましんの症状が出ます。治療後すぐに症状が出る場合もありますが、数日後に気になり始める方もいるため、気づいた時点で医師に相談してください。

垂れ乳対策は日ごろのケアによる防止が重要

垂れ乳はクーパー靱帯や皮膚、筋肉といった組織の弱体化によって生じるお悩みですが、こうした組織は一度ダメージを受けてから元の状態に回復させる事が非常に難しいものです。
特にクーパー靱帯は一度切れてしまうと新しく作られたり元の状態に回復するものではありませんので、垂れ乳を対策するためには、とにかく日ごろのケアによってダメージを防止し、垂れ乳を予防するという事が重要となります。

それでも加齢による代謝の低下などは誰でも等しく起こるものであり、理想の状態を維持し続ける事は難しいというのが実情ではありますので、お悩みの方は美容整形による解消などもご検討してみてはいかがでしょうか。

早めにケアをする事で、より状態が悪化するのを防ぐ事も可能となりますし、悩みが解消される事で日々をより明るく過ごせる事は人生に大きなプラスをもたらします。

垂れ乳の原因や最適な解消方法は人それぞれ異なりますので、専門医の診断でしっかりと状態を把握して適切なケア方法を知るだけでも、お悩みの解消に向ける事ができます。

城本クリニックでは専門の医師がしっかりと時間をとって診察およびカウンセリングを行っておりますので、自身に適した治療法やケア方法が知りたいという方は、是非一度お気軽にご相談ください。

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本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック

医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹

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