コラム
COLUMNたるみを治療するには?部位別におすすめの施術と費用を紹介
年齢と共に起こる「たるみ」に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
たるみの治療と一言に言っても、部位によって適した方法は異なります。この記事では、「頬」「目元」「あご下」、それぞれに適した治療方法をご紹介します。
それぞれの治療方法の特徴やリスクなども解説していますので、自身に適した治療の選択をするときの一助となれば幸いです。
【部位別】おすすめのたるみ治療方法一覧
頬のたるみ
ほうれい線が目立ってきた、顔が老けて見える、顔が疲れている感じがする
- フェイスリフト
- 糸リフト
- HIFU
- イントラジェン
- サーマクール
目元のたるみ
目の下のクマが目立つ、目が小さく見える、眼瞼が重く感じる
- 眉下切開
- 二重切開
- 眼瞼下垂手術
- HIFU
- イントラジェン
- サーマクール
あご下のたるみ
二重あごに見える、フェイスラインがぼやける、首と顔の境界がはっきりしない
- フェイスリフト
- 糸リフト
- ネックリフト
- 脂肪吸引
頬のたるみの治療方法・症例写真
頬のたるみの治療方法
頬のたるみの治療方法として多く選択されるのが、フェイスリフトや糸リフトといったリフト術、熱エネルギーを用いた施術(HIFU、イントラジェン、サーマクール)などです。
頬のたるみを治療する際に用いられる施術のひとつに、皮膚を物理的に引き上げて解消する方法があります。「フェイスリフト」や「糸リフト」がこれにあたります。
フェイスリフト
フェイスリフトは、耳の周辺からこめかみあたりの皮膚を切開し、顔の皮膚や筋肉、脂肪などの組織を物理的に引き上げる外科的手術です。
他の治療方法と比較して全体的なリフトアップ効果が大きく、効果も長時間持続する一方、切開を伴うためダウンタイム(手術後から日常生活に戻るまでの回復期間)が長くなりやすく、腫れや内出血がしばらく続く可能性もあります。
糸リフト
糸リフトは、皮膚の下に特殊な糸を挿入し、たるみを引き上げる治療法です。施術用の糸は一定期間で溶けてなくなり、代わりに糸の周囲に生成されたコラーゲンが肌の引き締め効果を維持します。効果の持続時間は、糸とコラーゲンあわせて1~2年程度です。
糸リフトの効果は即時性があり、短時間ですぐに持ち上がった肌を実感できます。フェイスリフトのようにメスを使わないため、ダウンタイムが短いのも特徴です。一方、フェイスリフトのように半永久的な効果はなく、定期的に治療を受けないと元に戻ってしまうため、その分の費用を考慮する必要があります。
熱エネルギーを用いた施術
表皮の下にある真皮や筋膜に熱エネルギーを送り込み、皮膚内のコラーゲン生成や筋肉の活性化を促進させて、たるみを根本から治療する方法です。
高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)を用いる「HIFU」、高周波のRF(ラジオ波)を用いる「イントラジェン」、皮膚を冷却しながらRFを送り込む「サーマクール」などがあります。
これらの施術は切開を伴わないためダウンタイムがほとんどなく、稀に赤みや腫れが生じるケースはあるものの、日常生活にすぐに戻ることができます。
一方で、施術を受けたあとは肌が一時的に刺激になるため、紫外線や乾燥に気をつけなければいけません。また、リフトと違い、効果を実感するためには定期的に治療を受ける必要があります。
頬のたるみ治療の症例写真
目元のたるみの治療方法・症例写真
目元のたるみの治療方法
目元のたるみの治療には、手術と熱エネルギーを用いた施術の2つのアプローチがあります。
手術治療
手術には、たるみの箇所や状態によって、眉下切開、二重切開、眼瞼下垂手術などが選択されます。いずれもたるみに直接メスを入れる方法のため、即時性と持続性に優れています。ただしダウンタイムが長く、術後の修正が難しいリスクもあります。
熱エネルギーを用いた施術
目元のたるみの場合、基本的には手術が選択されますが、HIFUやイントラジェン、サーマクールが用いられることもあります。
目元のたるみ治療の症例写真
あご下のたるみの治療方法・症例写真
あご下のたるみの治療方法
あご下の治療方法としては、皮膚やその下の組織を持ち上げるリフト術のほか、脂肪吸引が選択されることもあります。
脂肪吸引は、たるみを形成している脂肪を直接取り出す施術です。カニューレと呼ばれる極細の器具を使って吸引するため、痛みはほとんどありません。一方、稀にむくみや内出血などが生じる場合があり、ダウンタイムには考慮する必要があります。
あご下のたるみ治療の症例写真
たるみ治療における基本知識
たるみとは
たるみとは、年齢とともに肌のハリが失われ、重力の影響で肌が下垂する現象のことです。
具体的には、皮膚を構成する要素のひとつである「真皮層」がコラーゲンやエラスチンの減少により肌を支える力を失い、さらにその真皮層と皮下組織を支える「筋肉」が衰えることによりたるみが生じます。
たるみの原因
たるみの原因は大きく分けて、加齢による変化、紫外線や乾燥によるダメージ、生活習慣による影響があります。
- 加齢による変化
加齢による変化としては、皮膚の下にある筋肉が衰えることや、皮膚の弾力を保つためのコラーゲンやエラスチンが減少することが一因となります。 - 紫外線
紫外線は真皮層にあるコラーゲンやエラスチンを壊してしまう作用があります。 - 乾燥
肌が乾燥していると真皮層内の水分量が減り、肌のハリが失われてたるみにつながります。 - 生活習慣による影響
一方、生活習慣による影響も大きく、特に睡眠不足や不規則な生活、過度の紫外線、タバコやアルコール、無理なダイエットなどは肌の老化を早め、たるみを進行させます。
たるみ治療を依頼する医師の選び方
たるみの治療を受けるときは、信頼できる医師に相談することが重要です。以下のポイントを見ながら慎重に選びましょう。
専門知識・実績
たるみ治療を専門とし、多くの実績がある医師が理想です。そのため、クリニックのWebサイトを見て、医師の経歴や実績を確認してみましょう。インターネットで医師の名前を検索し、良いクチコミがあるかと合わせて、悪いクチコミがないかもチェックすることが大切です。
カウンセリングの丁寧さ
治療前のカウンセリングで、こちらの話を親身になって聞いてくれるかもチェックしましょう。自分の要望を単に受け入れてもらえるだけでなく、治療するときのリスクや費用感なども伝えながら、自身にあった治療方法を一緒に考えてくれる医師が理想といえます。
アフターケア体制
治療後のアフターケアも大切な部分です。万が一のトラブルにも対応できるクリニックを選びましょう。
たるみ改善のために自分でできる方法
たるみの改善にはクリニックによる治療が有効ですが、日頃から以下のことを意識しておくと、理想の肌により近づくことができます。
栄養バランスの良い食事と睡眠
たるみ改善の一助となるのが、栄養バランスの良い食事としっかりとした睡眠です。食事は、体全体の健康維持だけでなく、肌の健康にもつながります。
まずは良質のたんぱく質を摂るようにしましょう。たんぱく質の摂取は、皮膚内のコラーゲン生成に必要なアミノ酸を供給します。また、ビタミンCもコラーゲン生成には欠かせません。ビタミンCは、柑橘類やパプリカ、ブロッコリーに多く含まれています。
次に、十分な睡眠も重要です。睡眠中には細胞が修復され、新しい皮膚細胞が生成されます。深い眠りが得られるよう、十分な睡眠時間を確保することが大切です。
スキンケア
スキンケアもたるみ改善に欠かせない要素です。
特に保湿は肌の弾力を保ちます。洗顔後はすぐに化粧水をつけて肌に水分を補給し、そのあと乳液やクリームで水分を閉じ込めるようにしましょう。特に夜のスキンケアは、日中に受けた紫外線によるダメージを回復させるため、毎日行うことが大切です。
また、美容液を使って有効成分を肌に届けるのも効果的です。特にレチノールやビタミンC誘導体、ヒアルロン酸などは、肌のハリや弾力を保つ成分として知られています。
適度な運動
たるみの改善を目指すうえで、適度な運動も重要です。特に、顔ヨガや表情筋トレーニングは、顔のたるみを改善するのに効果的とされています。これらは顔の筋肉を鍛え、血行を促進させることで、肌のハリを回復し、たるみの改善につながります。リフレッシュ効果も得られますので、ぜひトライしてみてください。
まとめ
たるみの治療には、さまざまな方法があり、症状ごとに適したものが異なります。
理想の自分を手に入れるために、医師とよく相談し、慎重に選択していただけたら幸いです。
本コラムの監修医師
1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック
医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹