コラム

COLUMNハイフ治療をやめた方がいい人はいる?マイナスの影響や副作用が強く出てしまうケースはあるのか解説

30~40代の方を中心に、手軽にフェイスラインのタルミが解消できて小顔になれる事から人気のハイフ治療ですが、高いアンチエイジング効果や小顔効果があるからといって、誰でも治療を受けて良い結果が得られるかといえば、実はそうではありません。
やはり「治療」の一つであり、十分な効果を得る事ができるかどうかはその人の肌質や体質などによっても変わりますので、きちんと適応を判断して治療によって良い結果が得られると判断されてから受ける事が必要となります。
今回は、ハイフ治療によってマイナスの効果が生じてしまう可能性があるのはどのようなタイプなのか。また、副作用などが強くでるケースがどういったケースなのかをご紹介します。
せっかく施術を受けたのに、後悔するような事にならないようしっかりと知識を身に着けて、安心して治療を受けられるようにしてくださいね。

そもそもハイフ(HIFU)とはどのような治療なのか

ハイフ(HIFU)という言葉について、知っている方は年々増えてきていると感じますが、そもそもハイフとは英語で「High Intensity Focused Ultrasound」と書く言葉の頭文字を取ったもので、日本語に訳すと「高密度焦点式超音波」となります。
HIFUをローマ字で読むと「ひふ」になるため、日本語の当て字としてつけられているように感じてしまいがちですが、アメリカで研究開発されてきた技術の一つで、超音波を使用する事で肌表面を切開せずに体の内部を治療する方法として考案されたものです。

超音波は細かい振動により発生するもので、体に当てると振動により熱が発生します。
超音波を複数の方向から一つの「焦点」に向けて集めると、超音波が重なる事で振動が大きくなり、高い熱を発生させます。この技術が高密度焦点式超音波です。

ハイフは医療用途としても長年使われてきた安全性の高い技術であり、これを美容医療のスキンケアに活用したものが、近年流行しているハイフによるエイジングケア治療です。

美容医療では、このハイフを使って皮下の「真皮層」や「皮下脂肪層」そして「SMAS層」に熱を与える事でそれぞれ下記のような効果が期待できます。

真皮層内のコラーゲンやエラスチンを増殖させてハリをアップさせる

真皮層は皮膚の中でも角質層(表皮層)より奥にある部分で、コラーゲンやエラスチンといった弾力のある成分が豊富に含まれた層です。
真皮層内にあるコラーゲンやエラスチンの分量が十分な状態であれば肌にハリがあり、シワなどが出来にくい状態になる一方で、加齢などによって減少してしまうと肌のハリが失われてシワや皮膚のタルミが引き起こされやすくなります。
ハイフ治療では、皮下1.5㎜という真皮層部分に集中的に熱刺激を加える治療を行う事で、真皮層にある線維芽細胞などを活性化させてコラーゲンやエラスチンの産生を促進します。
これにより、真皮層の弾力が取り戻されて肌のハリが復活し、シワなどのトラブルを解消していく事ができます。

皮下脂肪の破壊による減少

ハイフ治療によって皮下脂肪層に高温を作り出す事で、脂肪細胞そのものを破壊する事ができます。
破壊された脂肪細胞はマクロファージなどに取り込まれ、リンパや血管を通じて最終的に体外に排出されていきます。
脂肪細胞の数は成人以降はほとんど増減しないため、ハイフによって直接細胞を破壊して細胞の数を減少させてしまうとその箇所は痩せたまま太りにくい(脂肪がつきにくい)状態になります。
フェイスラインなどについた脂肪を減らす事で、顔回りをスッキリとさせるだけではなく、脂肪の重さによって皮膚が垂れ下がってタルミが進行する事を予防できます。

SMASの引き締めによるリフトアップ

SMASは表情筋の表層にある筋膜部分の事です。
顔の皮膚は骨と表情筋によって支えられていますが、SMASはコラーゲンやエラスチンといった成分で出来ており、加齢によって代謝が低下していく事でやせ細ってしまったり、伸びて緩んでしまったりします。
皮膚を支えている表情筋やSMASが弱ると、肌は重力にまけて下方に下がるようになります。これが加齢によって生じるタルミの一つの要因です。
ハイフ治療でSMASに熱を照射すると、治療直後では熱による収縮でSMASが引き締まり、その後は代謝の促進によって新しい繊維組織が作られる事で皮膚を支える能力が回復します。

SMASは肌表面から4.5㎜など深い部分にある事から、これまでスキンケア治療としてメインで行われていたフォト治療(光治療)や高周波による治療ではなかなかケアする事が難しい部分でした。
肌の深い部分に対して安全にしっかりと熱刺激を与える事ができるからこそ、皮膚を支える筋膜の部分にまで治療が出来るという点がハイフ治療の特徴といえます。

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ハイフを「やめた方がいい」人はどんな人?

これまでにご紹介している通り、ハイフ治療は従来のスキンケア治療では難しかったような肌の深部からのケアが可能な手法であり、安全性も十分に確立されている治療ですので、基本的に「やめた方がいい」というような事はありません。
しかし、肌の状態によっては腫れや痛みなどの副作用が強く出てしまったり、効果をほとんど感じられないというケースがありますので、それがどういったケースかを解説します。

脂肪が極端に少ない人

ハイフ治療では引き締め効果と同時に脂肪細胞の破壊が行われ、通常であればこの相乗効果によって得られる小顔効果が人気の理由となっているのですが、顔の脂肪が極端に少ない方は注意が必要です。
なぜなら、脂肪というのはある程度の分量が無いとかえって老けて見えてしまうというリスクがあるためです。
特に、目元周囲や頬の脂肪が無くなってしまうと、その部分が痩せこけて見えてしまう事で老けや疲れのように見えやすくなります。
こうしたトラブルを回避するためには、脂肪が無くなりすぎてしまう可能性がある箇所は避けて照射するなどの対応が必要なので、きちんと経験の豊富な医師の診察を受けて適応を見定めて施術を受けるようにしましょう。

たるみが大きく進行している人

ハイフは照射系治療の中では非常に高いリフトアップ効果を発揮しますが、あくまでも肌を中心としたリフトアップ効果です。
加齢によって筋肉全体の支えが低下しているなど大きく進行したタルミの場合は、ハイフ治療だけでは十分な効果を感じにくい可能性があります。
この場合には内側から直接医療用の溶ける糸で引っ張り上げるスレッドリフト(糸リフト)や、こめかみから耳の前方辺りの皮膚を切開して物理的に持ち上げて縫いとめるフェイスリフト術などの方法による対応が推奨される事もありますので、まずは専門の医師による診察とカウンセリングを受けて、最適な治療を選びましょう。

肌が日焼けや炎症を起こしている人

ハイフは熱による刺激を皮下に加える治療のため、日焼けをしているなど肌が炎症状態にある場合は治療を受ける事ができません。
無理に照射をしてしまうと、過剰な熱刺激となってヤケドや腫れなどのリスクが大きくなってしまいます。
そのため、ハイフ治療を受けるタイミングについても、1週間ごとのように短い期間で連続して受ける事はできません。
肌が炎症状態の方は、適切にケアをしてまず炎症状態を回復させてから治療を受けましょう。

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ハイフをやめた方がいいと言われるその他の理由は?

ハイフをやめた方がいいとされる理由は、上記のようにそもそも適応が難しいケースだけではなく、下記のような理由が挙げられる事もあるようです。

効果が無くて「失敗」した

ハイフはリフトアップ治療の中では比較的治療を受けやすい価格帯のものも多いですが、使用するマシンなどによってはまだ高価格の治療もありますし「高い値段を払ったのに、見合う効果が得られなかった」と感じる方もいるようです。
また、上記でご紹介したように、タルミが大きく進行しているなどそもそも効果を実感しにくい方が治療を受けて、思っていたほど結果が出なかったというケースもあるでしょう。
ハイフの効果は施術者の技術力によっても左右されますので、十分な結果が出せる施術者では無かったという可能性もあります。
しっかりと効果を実感するためには、経験豊富な医師による適切な診断と施術が重要になりますので、まずは医師とじっくり相談してみて、心から信頼できると感じられるクリニックで施術を受けてみて下さい。

施術の痛みが強すぎる

ハイフ治療を受けて「全く痛みを感じなかった」という方もいらっしゃいますが、多くの方は多少なりとも施術中に痛みを感じると思います。
これは、ハイフによって加えられた熱刺激に痛みを感じる神経が反応するためで、ハイフ治療では瞬間的に60~80度程度の高温を発生させるため、どうしても痛みが発生してしまうのです。

ハイフを受ける際の痛みは大きくわけて2種類で、皮膚内部が熱で刺激される事によるチクチクとした痛みと、骨に超音波が届く事によって生じる、響くような痛みがあります。
施術する部位や深度によっても痛みの感じ方が異なり、特に頬などの骨に近い箇所では両方の痛みを感じやすいため、痛みが強いと感じるケースも多いといえます。

ハイフ施術の痛みは使用するマシンや照射出力によっても異なり、最近のマシンは多くが痛みを軽減するための工夫を施しているため、以前と比べれば痛みを感じずに治療を受けやすい状況になってきているといえます。

どうしても痛みが強い場合は出力を下げるなどの調整によって痛みを抑えながら施術をする事も可能ですので、無理に我慢をせず施術者とコミュニケーションを取りながら最適な強さで治療をうけるようにしましょう。

治療の副作用やダウンタイムがある

ハイフ治療については、基本的には治療直後からメイク等含めて通常通りの生活を送る事ができますのでダウンタイムが無い治療と言えるのですが、治療後には一時的にヒリヒリ感が残ったり、少し赤くなったり、腫れたりするといった副反応がでる場合があります。

これは熱刺激によって肌の細胞がダメージを負う事で生じる反応ですが、そもそもハイフ治療は肌に軽微な損傷を起こす事で細胞の代謝能力を高めるという治療ですので、副反応が出る事は失敗ではなく正常な反応となります。
ただ、こうした反応について適切に説明などを行わず、治療の良い面ばかりを強調して契約をするクリニックなども現実問題として存在する事から、治療後に生じた副反応に驚いて治療を後悔するというケースもあるようです。

治療後に発生する赤みなどは、ほとんどの場合はメイクで隠せる程度のものであり、また症状も数日あれば無くなっていきますので強く心配する必要はありません。

一点注意が必要な副作用としては、治療を行う医師の技術不足などによって強すぎる出力で照射が行われたような場合で、水ぶくれを伴うようなヤケドや神経損傷による麻痺などがでてしまう事はあります。
いずれも適切な処置を行えばケアは可能ですが、そもそもこうしたトラブルはおこらない方が良いので、しっかりと安全な治療を行えるクリニック、医師を選ぶようにしましょう。

顔のバランスが悪くなる事がある

ハイフ施術を例えば頬だけ集中して行うなど、顔全体のバランスを考えずに治療を行ってしまうとリフトアップされた箇所とそうでない箇所がバラバラになって、結果として顔のバランスが悪くなってしまうケースが考えられます。
事前のカウンセリングで、どういった形で引き上げや引き締めを行っていきたいかというのをしっかりと医師とすり合わせる事が大切です。

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エステでのハイフはやめた方がいい

ここまでハイフの注意点などを解説してきましたが、上記はあくまでも「医療機関でのハイフ」を前提とした内容です。
ハイフについてはエステサロンでも施術が行われているケースをみかけますが、エステサロンでのハイフ施術については過去にヤケドなど数多くのトラブルが報告され、国民生活センターからも注意が呼びかけられています。

ハイフに期待されるリフトアップ効果は、細胞への軽度な損傷によって得られるものですので、同等の効果を得ようとすれば医療行為に該当する施術という事になります。
当然の事ながら、エステサロンでは医師が在籍しているものではなく医療機関ではありませんので、医療ハイフと同じ効果がでるような施術をすればそれは違法行為です。
「違法でも安くて効果が出れば良い」と考える方も一定数いるとは考えられますが、安全性という観点でいえば、堂々と違法行為を行っている店舗での施術がどれほど危険かというのは想像に難くないでしょう。

一方で、エステサロンでも適法で出来る範囲の施術まで出力を抑えた場合、ハイフに期待するようなリフトアップ効果を得る事は困難となりますので、効果が無くて失敗したという事になりやすいといえます。

安全に、しっかりと効果が出るハイフ治療を受けるなら、やはり専門の医療機関で治療を受けましょう。

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本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック

医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹

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