コラム

COLUMNハイフの機械はどんな種類があるの? マシン別の効果や値段などの違いを解説

年を重ねるごとに気になる肌トラブルの一つ「シワ」や「たるみ」を解消する治療としてハイフ(HIFU)によるスキンケア治療を検討されている方は多いと思います。
実際にハイフ治療を受けてみようと思うと気になるポイントの一つが、ハイフのマシンごとの違いではないでしょうか。
ハイフ治療は医療機関でよく使用されているマシンだけでも何種類もの機械が開発されており、クリニックによっても導入しているものとそうでないものが違ったり、新しいマシンになると治療の値段が上がったりという差も生じるため、具体的にどの程度効果や痛みなどの副作用といった面で違いがあるのかを知りたいというご相談もよくいただきます。
今回は、現在主に美容クリニックで使用されているハイフ治療機器の特徴をそれぞれご紹介いたします。

ハイフ治療の特徴

ハイフ治療とは、日本語で「高密度焦点式超音波」という意味のハイフ(HIFU)という技術を用いて行われる治療の事。
元々は腫瘍などを切開を伴わずに治療するといったような目的で研究されてきた技術ですが、メスを使用せずに皮膚の深い場所に熱を加える事が出来るという特徴から、肌表面にキズをつける事なく肌深部にある筋膜や真皮層のケアを行う事で、シワやタルミといった加齢によるトラブルを治療する事が出来る方法として美容治療に取り入れられました。

これまでにも熱によってスキンケアを行う治療としてはメラニンに反応して熱を発する光(IPL)を用いた方法や、高周波という肌深部に浸透する電気の一種を用いる方法がありましたが、これらの方法との違いは照射パワーを上げやすく、深い場所に熱を集中して届ける事が出来るという点です。

光治療や高周波治療では、肌表面から熱のエネルギーを届けるという手法であるため、どうしても肌の深部に届くような強いエネルギーで施術をすると、肌表面側が高温になって火傷を負ってしまうなどのリスクが高まるものでした。
一方でハイフは超音波の振動が重なる場所に局所的な熱を発生させるという技術であるため、肌表面には熱を加わらせず、狙った深い場所にだけ点状に熱を加えるという事を可能にしています。

この技術により、肌表面を傷つける事なく肌の深い場所に熱刺激を加えて収縮させる事などが可能となった事で、肌の深い部分に原因がある「シワ」や「たるみ」といった悩みが解消できるようになったのです。

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ハイフ治療で熱エネルギーを加える「SMAS層」とは?

ハイフ治療の説明では、よく「SMAS層」という部分に熱刺激を加えると紹介されます。
SMAS層というのは簡単に言えば表情筋の表面部分にある筋膜の事で、ハイフ治療では主に顔を持ち上げる頬やフェイスラインのSMAS層などに照射を行う形となります。

肌の構造は下記の4段階に分かれていて、どの部分にエネルギーを集中させるかによってケアの効果が異なります。

表皮層

肌の最も表面側にある部分です。角質層などとも呼ばれます。
薄さ0.2mm程度で、よくラップくらいの薄さと紹介されるこの部分は、肌を外部のウイルスや紫外線から守る役割をしています。
表皮層は基底層と呼ばれる部分で新しい細胞が作られ、その細胞が徐々に肌表面に押し出されていく事で「ターンオーバーー」という肌の生まれ変わりが行われるという事は、化粧品の説明などで見たことがあるという方も多いかもしれません。
通常は透明ですが、紫外線などの影響を受けてメラノサイトで作られた「メラニン」というい色素細胞が多くなると、黒ずんだ状態となり日焼けやくすみ、シミなどの状態となります。

ハイフ治療では表皮を直接ケアするという事はほぼ無く、表皮層のケアは光治療などの方が向いています。
ただし、ハイフ治療で肌全体の代謝を高める事で、表皮のターンオーバーが促進されて毛穴などのケアに繋がるという事はあります。

真皮層

表皮よりも深い場所にある部分で、コラーゲンやエラスチンといった弾力のある成分が豊富に存在し、肌の弾力を保っています。
肌の弾力を保つ事で、外部からの衝撃を和らげるなどの役割を持っているのですが、美容においては特に肌のハリを維持する事でハリやツヤのある美しい肌を保つという役割があります。
コラーゲンやエラスチンは真皮層内にある「線維芽細胞」という細胞で作られるのですが、加齢によりこの細胞が減少したり、働きが鈍くなることなどで肌内部のコラーゲン等が減少すると、ハリがなくなってシワやタルミの原因となります。
ハイフ治療でもケアを行う箇所ですが、高周波などによる治療の方が広い範囲を満遍なくケアしやすいため適しているケースもあります。

皮下脂肪層

真皮層より深い部分には、皮下脂肪の層があります。
脂肪というとあまり良い印象を持たれにくいですが、脂肪の層がある事で肌は柔軟性を持つことが出来るため、外部からの物理的な衝撃を吸収してダメージを少なくする事が出来るという重要な役割を担っています。
とはいえ過剰な脂肪は美容という点では好ましく無い事も多く、ハイフ治療ではこの脂肪層の脂肪細胞を熱で破壊する事で、脂肪を減少させるという事も可能です。
熱によって破壊された脂肪細胞は、体から異物とみなされて2か月程度かけて体外に排出されます。
脂肪細胞の数は成人以降はほとんど増減しないため、一度破壊して減少させた脂肪は元に戻る事がなく、リバウンドのリスクがほとんどない痩身としても人気です。

SMAS

表情筋の筋膜で、皮下脂肪よりも深い場所にあります。SMAS層やSMAS筋膜などとも呼ばれます。
表情筋というと笑ったり怒ったりといった表情を作るための筋肉と認識されやすいですが、肌を内側から支えるという役割もあり、表情筋が緩むと肌が全体的に下垂してタルミが出来たり、たるみによって折りたたまれた部分に目立つシワができたりといった変化がおこります。
SMASはコラーゲンやエラスチンで出来ているのですが、年齢を重ねると真皮層内の弾力性文が減少するように、SMASも弱ったり伸びたりした状態になってしまいます。

ハイフ治療はこのSMASに集中的に熱刺激を加える事が出来る点が大きな特徴で、SMASが熱刺激によって収縮したり、新しい繊維質が作られて強固になる事でタルミを解消します。

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ハイフ治療は痛い?

ハイフ治療は肌の深い部分に熱エネルギーを加える治療ですが、この熱エネルギーは一定の強さがあり、肌内部に軽度の火傷を引き起こさせる仕組みとなっています。
肌内部に軽度の火傷状態を作る事で、火傷を負った細胞を回復させようとする体の働きを最大限活性化させ、コラーゲンなどの組織作りを促進させる事ができるのです。

逆に言えば、肌内部の細胞が軽くでも損傷するくらいの熱エネルギーを加えるわけですから、それが痛みとして表れるのは避けられません。
スキンケア治療でも麻酔を使用される事はありますが、肌の深部に対する治療であるため、ハイフ治療では表面麻酔で痛みを大幅に軽減するという対応も難しくなります。
笑気麻酔などの方法もありますが、痛みを無くすというよりは感じにくくする程度の作用になるため、完全に痛みを無くすというのは困難でしょう。

とはいえ、ほとんどの場合はゴムではじかれた程度の刺激を感じる程度であり、我慢できない程の強い痛みではありません。
骨に近いような部分では、超音波の刺激が骨に反射するなどの関係で熱エネルギーが局所的に集まりやすくなってしまうため強い痛みを感じる事もありますが、出力の調整などを行う事で痛みを抑えて治療をする事が可能です。

痛みがあると感じた場合は、我慢せず施術者にしっかりと伝えて適切な強さで照射を受けられるようにしましょう。

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ハイフの種類

ハイフはこれまでに様々な機器が開発されており、照射の深度や治療のスピード、痛みの出方などに特徴があります。
主なマシンとそれぞれの特徴をご紹介します。

ウルセラリフト

ウルセラは、ハイフ治療の中でも最初にアメリカFDAの認可を受けた美容治療機で、多くのクリニックが導入しているため、ハイフ治療といえば「ウルセラ」という認識の方も多いかもしれません。
ハイフのマシンを比較するときの多くは、このウルセラとの違いを比較するイメージとなります。

2009年に承認を受けてから長年使用され続けているため症例数が豊富というだけではなく、施術を行うのはメーカーから認定を受けた認定医だけという点もあり、安心してしっかりと高い効果のある治療が受けられるマシンといえます。
一方で、導入するクリニック側としては敷居が高く、治療の値段がやや高めになりやすいという特徴もあります。

照射する出力が強く確実に効果を得やすいという点がメリットですが、一方で強いパワーをもちながら痛みの軽減という点ではまだ十分な機能が用意されていない時代のマシンであるため、比較的強い痛みや刺激を感じやすいといえます。
その分効果は持続しやすいと言われ、1年程度の維持も期待できる点はメリットといえるでしょう。

ダブロ

ウルセラより後に発売されたマシンで、韓国のHironic社が製造・販売を行っています。
仕組みとしてはウルセラと同じようにハイフ照射を行うものですが、照射される超音波が線状である点が特徴的です。

ウルセラは点状に集中させて熱刺激を加えるため、照射毎の熱が強く、また照射回数が多く必要ですが、線状に照射する事で広い範囲にエネルギーを分散させるため、痛みを感じにくいうメリットがあります。
しかし、一方でエネルギーを分散させるという事は当然の事ながら治療効果は弱くなってしまうため、得られるリフトアップ効果やその持続期間についてはウルセラよりも少ないといえます。

出力が強すぎず、安全に治療を行いやすいという特徴もあって、ウルセラのように認定医しか治療を出来ないというような縛りはありません。そのため値段も抑えられ、効果の持続期間は4~5か月と短めであるものの、定期的に受けやすいマシンだといえます。

ダブロS+(プラス)

ダブロの後継機で、主な違いは施術に用いるカートリッジが増えた事で体への照射が可能になったことです。
顔のしわやたるみだけではなく、体のタルミや脂肪除去も行う事ができます。
その他の基本的な部分はダブロと同じといえます。

ダブロゴールド

こちらもダブロを進化させた機器で、製造販売は同じくHironic社です。
ダブロと何が違うのかというと、線状の照射を2列並べる形式にすることで、照射のスピードを引き上げて治療をより短時間で完了するようにしたという点が特徴です。

照射スピードが早く短時間で済むという事は、痛みを感じる時間が非常に短くなり、治療も休憩時間など短い時間で可能になるというメリットがありますので、さらに定期的に利用しやすくなったマシンといえるでしょう。

マシンの価格がダブロよりも効果であるため値段もやや高くなる事が多いですが、他のマシンと比較すれば低価格で受けやすいといえます。

ウルトラセルQプラス

韓国のジェイシス社が開発販売したマシンで、ハイフだけではなくレーザーや高周波も組み合わせて治療を行う事ができます。
韓国のMFDS(韓国食品医薬品安全省)による認可や、欧州に輸出を行うためのCEマークなども取得しており、導入クリニックも多いマシンです。

ウルセラと比べてパワーは弱く、たんぱく質変性を引き起こさない程度の熱であるため痛みはかなり抑えられる半面、効果は弱くなってしまいます。

ウルセラには無い特徴として、照射の深度を決めるカートリッジに「2㎜」のものがある点が挙げられます。
ハイフは照射によって熱を加える深さに応じてカートリッジを切り替えながら行うのですが、ウルセラには真皮用の1.5㎜、脂肪層用の3㎜、SMAS層用の4.5㎜の3種類しかありません。
ウルトラセルQプラスの2㎜は目元用で、ウルセラでは難しかった目元の皮膚が薄い箇所でもこのカートリッジを使う事でケアが可能となります。

効果の持続はダブロと同様4カ月~1年程度で、比較的導入しやすい事もあって値段も安価で受けやすい方であるといえます。

ウルトラセルQプラス リニア

「リニアハイフ」や「ハイフリニア」などとも呼ばれる事がある、ウルトラセルQプラスの新型です。

リニアでは、他のハイフのようにSMAS層を狙ってリフトアップ効果を発揮させる事よりも皮下脂肪を減らすという効果がメインで設計されており、特に顔回りのもたつきを作りだす脂肪を減少させるような目的の治療によく用いられます。

ハイフそのもののリフトアップ効果は半年から1年程度ですが、脂肪細胞の破壊によって減少した分は戻る事がありませんので、長期的な効果が期待できます。

ハイフとしてはやや特殊なものであるため比較しにくいのですが、値段は控えめだといえます。

ウルトラフォーマー3

韓国のCLASSYS社によるハイフ治療機器で、カートリッジの種類が7種と豊富なのが特徴的です。

カートリッジの種類は顔用で「1.5mm(真皮層)」「 2.0mm(目元)」「3.0mmと4.5mm(SMAS等の皮下組織層)」があり、身体用には二の腕などの脂肪の薄い箇所用としての6.0mm、腹部など脂肪が中程度の9.0mm、臀部など脂肪が厚い箇所用の13.0mmがあります。
これらのカートリッジを使い分ける事で、全身に最適なケアが可能となる点が大きな特徴です。

また、ハイフシャワーという真皮層に対してシャワーのように細かく連続で照射することで、美肌効果を目指すという施術も行う事ができます。

効果の持続期間や値段はともに中間程度というイメージで、ウルセラよりは価格が抑えられるもののダブロ等よりは高価格になりやすいといえます。

ソノクイーン 途中

韓国のNewpong社製のハイフ機器で、韓国のMFDS(韓国食品医薬品安全省)の認可や欧州CEマークを取得しています。

カートリッジの種類が2.0㎜、3.0㎜、4.5㎜の3種類で、真皮層のような浅い箇所への施術は対応していません。
照射面積が小さく痛みが少ないというメリットがありますが、一方で施術に時間がかかりやすい点や、やや効果の持続期間が短い(半年程度)という点がデメリットといえます。

浅い層と深い層の両方をカートリッジを切り替えながら施術するというようなものでは無い事もあり、また持続期間の短さから繰り返し治療を受ける事が推奨されるため、値段は比較的安く、受けやすい価格で提供しているクリニックが多いマシンです。

ウルトラハイフS

城本クリニックで導入しているウルトラハイフSは、ウルセラと比べてやや広い円形に照射を行うのが特徴のハイフマシンで、痛みを軽減しての治療が可能となっています。

カートリッジはウルセラと同じく1.5㎜、3.0㎜、4.5㎜の3種類で、これを組み合わせて照射する事で深層のリフトアップと浅い層の引き締めを効果的に実現します。

ハイフ治療としてはかなり低価格で受ける事が可能となっていますので、ハイフによる高いリフトアップ効果をまずは手軽に試してみたいという方から、定期的に施術を受けて効果をしっかりと持続させていきたいという方におすすめです。

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1回の効果と継続しやすさで選ぶのがおすすめ

ハイフ治療の効果は長くても1年程度の持続となりますので、治療を1回受けて終了ではなく定期的に受け続けて高いリフトアップ効果を得るという方法がおすすめです。
また、1回で効果を得やすい治療はその分痛みも強くなりやすい面もあるため、施術を受ける際のストレスという点でも頑張りすぎない方が良いという面があるかもしれません。
どのような治療が最適なのかは治療を受ける方の肌の状態や目標、生活習慣などによってもかわりますので、まずは一度無料カウンセリングでお気軽にご相談ください。

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本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック

医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹

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