コラム

COLUMN腋臭(わきが)手術の名医はどうやって探す? 病院や医師、治療法の選び方

体臭の問題はセルフケアだけでは根本から解消する事が難しく、とくに腋臭(わきが)については遺伝的な要因による体臭であるため、ニオイの程度によっては手術によるケアが必要となるケースもあります。
手術をするとなれば、やはりなるべく治療が上手な名医に治療を任せたいと考える方は多いのではないでしょうか。
しかし、医師の技術がどの程度であるかは治療を実際に受けてみないとわかりませんし、なかなか名医を見つけるというのは難しい事であるといえます。
今回は、なるべく治療が上手な医師を見つけるためのポイントや方法についてご紹介したいと思います。

腋臭の手術とは

まず、手術の名医をどのように探すかの前に腋臭の手術はどのような方法で行われるかについて確認しておきましょう。

そもそも腋臭(わきが)とは、主に「わきの体臭が強く、周囲に何らかの悪影響を与えてしまうような体質」を表すものです。
腋臭はあくまでも体質であって、人から人に感染するような病気ではありません。
また、腋臭が問題となるのは実は日本や中国、韓国といったモンゴロイド系民族が中心の一部地域とされていて、これは遺伝的に日本人などは腋臭の体臭が少数であるのに対し、欧州や南北アメリカ、中東、アフリカといった殆どの地域ではむしろ腋臭体質の方が大多数であるため、腋臭による体臭があまり問題視されません。

腋臭の原因について

腋臭体質の原因は「アポクリン汗腺」という毛穴に接続された汗腺から分泌される汗にあります。
アポクリン汗腺から分泌される汗は、一般的にイメージされる水玉のような汗とは異なっていて、主にタンパク質や脂質を中心とした成分が分泌されるものです。
そのため皮膚にいる常在菌のエサとなりやすく、アポクリン汗腺からの汗によって菌が繁殖していく際に、汗が分解されてニオイの元である物質が作り出されます。

「ニオイの元」は汗とそれを分解する菌の存在によるものであれば除菌すれば解消されるように思えますが、皮膚は常在菌のバランスによって健康が保たれており、一度除菌をしたとしても多少残った菌が徐々に繁殖を行っていくため根本的な解決にはなりません。
ではどうすれば根本からの解決になるかというと、方法としてはニオイの元である汗を分泌する「アポクリン汗腺」を除去してしまうという方法が必要になります。

具体的な腋臭治療の方法

アポクリン汗腺を除去する方法は大きく分けて2つです。
一つは手術によって直接アポクリン汗腺を皮膚から切り取り、除去していく方法。
もう一つは熱によってアポクリン汗腺を破壊する方法です。
それぞれの具体的な方法は下記の通りです。

アポクリン汗腺の除去手術

腋臭の根本的な改善を目的とした治療法として、メインで行われているのは剪除法と呼ばれる手術です。
剪除法は直視下摘除法や皮弁法とも呼ばれ、簡単に言えば直接アポクリン汗腺を医師が目視で確認しながら、一つ一つ除去していく手術方法です。

剪除法はまず切開する部分をマーキングした後、麻酔を行ってわきのシワに沿って皮膚を切開します。
そして切開した部位から皮膚を皮下組織と剥離して一度裏返しにし、直接汗腺が確認できる状態にしてから、ハサミで一つ一つ汗腺を除去していきます。
この時、アポクリン汗腺だけではなく水分の多い汗をかくエクリン汗腺や皮脂腺、毛穴組織なども除去を行うため、手術後はわきから汗をかいたり、脇毛が伸びたりという事がなくなります。
汗腺などの除去が終わったら、皮膚を元の状態に戻して縫合し、皮下組織と皮膚がしっかりとくっつくように固定を行って手術完了です。
手術後は抜糸までの1週間程度はわきを固定しておく必要があるため、腕を開く事が出来ないなど行動が制限される状態となります。
1週間程度して組織の癒着が確認されたら、医師の判断によって抜糸が行われます。
手術の後は数日間は強い痛みがでたり、腫れやむくみが生じますので、処方される痛み止めを服用しながらしばらく安静に過ごす必要があります。

このように、治療後のダウンタイムについては多少の不便さや痛みなどが生じるというリスクがありますが、汗腺を目視チェックで除去していくため治療の効果については最も確実で、ニオイや汗の悩みを完全に解消する事ができる点が剪除法最大のメリットです。

剪除法以外の手術もある
手術によって物理的に汗腺を除去する方法には、剪除法の他にもカニューレという管で汗腺を吸い取って除去するシェービング法などがあります。
こうした方法は切開を行う範囲が小さいため術後のダウンタイムが少し楽になるというメリットはありますが、一方で汗腺を直接確認しながらの手術ではないため、取り残してしまうなどで臭いの元を除去しきれない可能性があるなどのリスクもあります。
剪除法は切開範囲は大きくなりますが、わきのシワに合せての切開や丁寧な方法を行えば術後の傷跡も殆ど目立たなくなりますので、どちらかといえば剪除法でしっかりと治療を行ってしまった方がおすすめです。

熱でアポクリン汗腺を破壊する方法

熱でアポクリン汗腺を破壊する治療法としては、レーザーによる方法、マイクロ波による方法、そしてRFによる方法の3つがあります。

このうちレーザーによる方法は汗腺までを破壊する事は難しく、脱毛によってニオイの原因である汗が溜まる状態を多少改善する程度の効果であるといえるでしょう。

のこりのマイクロ波やRFによる方法は、皮下に一定の熱を加える事で汗腺を破壊する効果は確かにあるものの、剪除法などと比べればどうしても汗腺が残ってしまうリスクが大きいため、わきがの完全な解決には繋がらず、結局再手術が必要になるというケースも多い点がリスクとなります。
一方で切開を行わない分、ダウンタイムが短く済む事や跡が残りにくい事、手術直後からほとんど行動制限が無い点はメリットといえますので、手術後の安静にする期間が作れないという方や、安静にしておくことが難しく、どのみち再発の可能性が高い子どもの治療などでは選択肢の一つとしても良いでしょう。

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腋臭の手術をどのようなクリニック、医師の元で受けるべきか

腋臭の手術を実際に受ける場合に、どのクリニックや医師を選ぶべきかというポイントは下記の通りです。

剪除法を行っている医師やクリニックを選ぶ

わきがの手術については、剪除法が基本とも言える方法であり、確実に根本から解消する事ができる唯一の方法とも言えます。
治療を受ける方が持つお悩みの程度や術後のダウンタイム対応が可能かどうかなどに合せるために他の治療法が選択肢となる事は当然ありますが、何よりもしっかりとした治療効果を求める場合には剪除法がやはり第一選択となります。
そのため、治療法として剪除法をそもそも取り扱っておらず、他の方法しか対応が行えないような医師やクリニックでは、確実な効果を求められていてもそれに応える事が出来ない可能性もあります。
どうしてもご自身で決めた治療法をうけたいという場合であれば良いと考えられますが、最適な治療法を受けたいと考えている方は、少なくとも剪除法による治療が行える医師やクリニックを選ぶと良いでしょう。

治療に十分な時間をかけられるクリニックを選ぶ

剪除法は汗腺を目視で一つ一つ確認しながら除去していく手術のため、ベテランの医師でもある程度時間がかかる手術です。
とにかく1日に対応する患者数が多く、流れ作業のように手術を行っていかなくてはならないクリニックでは、一人ひとりの手術にかける事ができる時間が限られるため、より短時間で行いやすい術式が優先されてしまったり、手術が丁寧に行われない可能性も考えられます。
治療に十分な時間をかけられるクリニックであれば、汗腺を丁寧に除去できる事はもちろん、切開部分の縫合などもキレイに行いやすいため、術後の回復も良好になりやすいといったメリットがあります。

医師が診断やカウンセリングを適切に行うクリニックを選ぶ

クリニックによっては、手術前のカウンセリングにおいて医師が殆ど登場せず、大半を医療資格を持たないカウンセラーが行い、治療の簡単な説明や注意点だけを医師が伝えるというケースもあるようです。
しかし、一人ひとりに最適な治療を行うためにはまず正確にお悩みの原因などを診断し、医学的な観点で最適な方法を模索する必要があるため、医師がしっかりと診察を行った上で治療の案内を行わなければ、本当に良い結果のための治療は困難です。

もちろん医師によってもそれまでの経験の違いなどから最適な治療法の考え方などは変わりますので、できれば複数のクリニックでカウンセリングを受け、医師からの治療案内を比較して、最も信頼できるところを選ぶという方法がおすすめです。

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保険診療と自費診療の違い

わきがは症状の度合いなどによっては、保険適応での手術が可能な症状です。
そのため、保険診療での治療と自費診療での違いについて質問をいただく事も多いのですが、美容クリニックなどで行われている自費診療との大きな違いは、より一人ひとりの状態に合せた丁寧な治療が可能であるという点です。

もちろん保険診療が雑に行われるというわけではありませんが、保険診療の場合は定められた治療法に従って行われる必要があるため、仮に患者様の状態に合せたより良い治療法がある場合でもその治療法で対応する事ができません。
一方で自費診療であれば治療の内容は医師の判断で行えるため、術後の傷跡がより残りにくい方法で行うなど、丁寧かつ術後の経過が楽であったり、見た目がキレイになるような治療を取り入れる事が可能となります。

自費診療で治療を取り扱うクリニックの場合はカウンセリングまでは無料となっている事が多くなっておりますので、まずはそういった所でカウンセリングを受けてみて、その上で保険診療が気になるという場合に保険適応での治療を取り扱うクリニックの診察も受けてみるといった形が良いのではないでしょうか。

城本クリニックでは腋臭手術の経験が豊富な名医がそろっています。
手術によらず症状を改善するケア方法なども取り扱っており、お悩みの状況に合せた治療法を医師の正確な診断の元でご提案させていただいておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック

医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹

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