コラム
COLUMN首を細くする方法について、マッサージや筋トレ法、美容治療など多角的に解説
首を細くするための方法が知りたい。太くてごつく見えてしまう首が気になるという方は多いのではないでしょうか。
太い首は顔全体を大きく見せてしまったり、首元がスッキリしたデザインの服が着にくくなってしまうなどといった悩みの種となります。
また、細い首は小顔に欠かせない条件でもありますし、特に女性の場合は首が太いと男性的に見えてしまうため、細く女性らしい首に憧れるという方もいるでしょう。
今回は、そんな首を細くする方法について、首が太くなる原因をはじめ、具体的なマッサージ法や筋トレ法、そして美容治療によるケア方法などを含め、分かりやすく解説します。
首が太くなる原因
首を細くする方法を知るためにも、まずはなぜ首が太くなるのかを知っておきましょう。
首が太くなる原因に合わせた対策を取ることが、首を細くするための近道と言えるでしょう。
首が太くなる主な原因には、以下のようなことが挙げられます。
姿勢が悪い
首が太くなる原因の一つ目が「悪い姿勢」です。
具体的には、猫背やストレートネックなどの悪い姿勢によって、首や肩、そして背中周辺の血行が悪くなり、むくむようにして首が太くなります。
また、姿勢が悪いと、首や肩の筋肉が緊張状態になり、筋肉が凝り固まるような状態になる事で、首が太くなってしまいます。
とくに、長時間のデスクワークや、首が俯いた状態でスマートフォンや読書する時間が長い人は要注意です。
むくみ
「むくみ」も首が太くなる原因のひとつです。
首や肩には多くのリンパ液が流れており、リンパ液が流れるリンパ管が詰まったり、余剰な水分によってリンパ管が圧縮されたりすることで、むくみとして表れます。
むくみは通常は一時的なものですが、むくみ状態が続くとそれが常態化してしまい、常にむくみによって首が太いという状態になりがちです。
むくみの要因は、一般的に水分や塩分が過剰で水分をしっかり排出できていない事と考えられていますが、その逆に水分不足もむくみの要因になりえます。
体内の水分が不足すると、体の中にある既存の水分を保持しようとする命令が下るため、かえってむくみやすくなるのです。
むくみを予防するためには、適度な水分と、バランスよく塩分やカリウムなどのミネラル分を摂取する事が大切です。
むくむから水分を取らないというのは逆効果になるかもしれないため、むくみケアの際には注意しましょう。
脂肪による首の太さ
首が太くなる原因には、もちろん「脂肪」もあります。
いわゆる皮下脂肪が蓄積して「太った」状態で、食べすぎや運動不足が主な要因です。
なお、通常は首だけに集中して皮下脂肪が蓄積することは考えにくく、脂肪が原因の場合は「首だけが太い」という事はあまりないでしょう。
顔、二の腕、お腹、そして太ももなどが太くなってきた時は、首も太くなると考えてよいでしょう。
肩こり
「肩こり」も首が太くなる原因のひとつです。
その理由は、肩こりの方は肩や首周囲が「血行不良」となり、これによって肩周辺の血行が悪くなることで、代謝が衰えて脂肪がつきやすくなる他、筋肉にも栄養がいきわたらなくなるため凝りやすくなって、首が太くなります。
肩こりと、首が太くなることに直接的な関連性があるとは思いにくいため、見落としがちな原因と言えるかもしれません。
首を細くするためには、肩周辺のコンディションを整えることも大切ということを知っておきましょう。
顔のたるみ
首が太くなる原因には「顔のたるみ」も影響します。
とくに、頬や顎、そしてフェイスラインに付いた皮下脂肪が下方向に下垂してしまうと、顔と首の境目が曖昧となってフェイスラインがもたつき、首が太く見えてしまう事になります。
顔のたるみが生じる要因は、顔の筋肉が皮下脂肪を支えられなくなることですが、これは老化や皮下脂肪の付き過ぎなどが大きく影響します。
40代や50代に突入し、急に首が太くなったと感じる人は、顔のたるみが大きく影響しているかもしれません。
首が太いことで生じる影響
首が太いと、単に首回りがごつく見えてしまうというだけではなく、その他の部分にも影響があります。
顔が大きく見える
首が太いことで生じる影響として「顔が大きく見える」ことが挙げられます。
首が太いと、首と顔の境界線がはっきりしなくなるため、首と顔が別個のものではなく、ひとつに見えてしまう事がその要因です。
小顔に見える条件として、顔、首、肩のメリハリがありますが、首が太いと寸胴に見えてしまい、結果的に顔が大きく見えてしまう訳です。
逆に、首が細くてフェイスラインがくっきりと見えるメリハリのある状態だと、顔全体が小さくみえます。
胴体の、胸、腰、お尻もそれぞれのメリハリがあるとスタイルがよく見えるように、顔、首、肩も同様のことが言え、その中でも首はキーパーツのような存在と言えるでしょう。
二重顎になりやすい
首が太いと二重顎になりやすいといえます。
二重顎は太って見える典型的な事例で、とくに顎周辺に皮下脂肪が溜まって、顎下に脂肪の塊が見えるような状態です。
二重顎は、顎周辺の脂肪が主な原因になりますが、首に付いた脂肪も二重顎になる原因です。
仮に、顎周辺の脂肪が少なかったとしても、首の脂肪が多ければ、首の脂肪で顎下の組織が押し出されるため、脂肪による段差ができてしまいます。
首を細くするための生活習慣
首を細くするためには、首が太くならないような生活習慣を心がけましょう。意識してほしい生活習慣は以下4つです。
正しい姿勢の維持
首を細くする方法として習慣化したいことが「正しい姿勢」です。
とくに猫背にならないようにする事が大切で、座っている時だけでなく、立っている時にも背筋を伸ばすことを意識しましょう。
猫背の姿勢は首が前方に出るため、ストレートネックや首に負担がかかりやすい状態となる大きな要因です。
デスクワーク中心の人は、椅子に深く座らないこと、スマホや本を読む際には、俯かないようにして、それぞれスマホやディスプレイの方を上に持ち上げて目線の高さに合わせることがポイントです。
また、足を組む、女性座り、内股といった姿勢を続けていると骨盤が歪み、骨盤が歪むことで背中や首を支える骨と筋肉のバランスも悪くなる可能性があるので、こちらも注意しましょう。
バランスのよい食事
「食事」も首を細くする方法として大切なポイントと言えます。
とくに、むくみや脂肪の蓄積の原因となりやすい、アルコール、脂質、そして糖質の摂取をできるだけ控えることから取り組んでみましょう。
食事内容の改善が難しい場合は、食事中の咀嚼を増やすことを意識してください。
一口あたり30回を目安にすることで、顔や首の筋肉が刺激されるため、簡単なエクササイズの効果が期待できます。
食事は、むくみや脂肪といった首が太くなる原因に直結する要因ですので、日頃から食事の改善を心がけましょう。
入浴
首を細くする方法として「入浴」も習慣化することをおすすめします。
入浴により、むくみや血行不良の改善が見込め、首が太くなる原因の「肩こり」の予防にもつながります。
また、副次的な効果として、顔の血色がよくなることや、肌トラブルの軽減などもありますので、普段シャワーしか浴びないという方も、できれば入浴を習慣化しましょう。
運動
「運動」も首を細くする方法として習慣化したいひとつです。
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、脂肪の燃焼に効果的とされています。
首をはじめ全身に脂肪が付いている場合は、まずは週に1~2回の頻度で定期的な運動に取り組み、前述した「入浴」とセットにして習慣化できると理想的です。
なお、ラグビー選手や柔道選手のように、トレーニングによって太い首となる事はありますが、一般的なトレーニングで同様に首が太くなっていくという事は殆ど考えられません。
首を太くするためには専用のハードなトレーニングが必要になるようなものですので、運動によって筋肉がついて首が太くなるという心配はないでしょう。
首を細くするためのマッサージ
首を細くするためにおすすめのセルフケアとしてマッサージ法をご紹介します。
運動や入浴と合わせて実践すると効果的です。
リンパマッサージ
首を細くするマッサージ法として「リンパマッサージ」があります。
このマッサージは、肩、首、そして顎にかけて流れるリンパの流れを促進させることを目的にしており、むくみや血行不良の改善に効果的です。
頭を右に傾けた状態で、左肩の鎖骨から首筋、そして顎下まで、指3本を使ってゆっくり滑らせるようにマッサージします。(反対側も同様) 片側をゆっくり10回程度繰り返すことで、肩や首一帯の血液が流れて、温まるような感覚になるでしょう。
僧帽筋マッサージ
僧帽筋とは背中から肩、そして首をつなぐ大きな筋肉のことで、とくに肩こりの肩はこの部分で血行不良や筋肥大などが起こりやすい部位です。
マッサージ方法としては、右手で左肩の外側から徐々に内側へ移動するようにして、揉むこととキープを繰り返しましょう。
力を入れすぎてしまうと、筋肉がその刺激によってダメージを受けていわゆる「揉み返し」が起きるので、優しくつまむようにするのがポイントです。
首を細くするための筋トレ法
首を細くするためには適度なトレーニングも効果的です。
筋トレはその部分の脂肪を減らす「部分痩せ」の効果はありませんが、筋力をつけることで肌や皮下組織がしっかりと支えられるため、首を細く見せることができます。
筋トレ法は、以下の3つが簡単でおすすめです。
あいうえお体操トレーニング
首を細くする筋トレ法としておすすめなのが「あいうえお体操トレーニング」です。
大きく口を開けるようなストレッチですが、首の筋肉も動かすため、首や顔痩せに効果的とされています。
やり方は、大きく口を開けて「あいうえお」を繰り返すだけです。それぞれで2秒程度キープしたり「あおあおういうい」で口を作ったりすると首の筋肉を刺激しやすくなります。
口だけを動かすのではなく、しっかり首の筋まで動かすことがポイントです。
舌を突き出すトレーニング
顔を上に向けた状態で、舌をなるべく長く前方に突き出すようなトレーニングも効果的です。
舌の筋肉をトレーニングするものですが、舌の筋肉は意外と大きく、ここが弱ると筋肉が下がって首の方に落ち込むため、首が太くなったりいびきなどの原因になります。
舌を10秒程度突き出して戻すという動きを3回程度繰り返すトレーニングを、1日に数回行うとよいでしょう。
肩甲骨トレーニング
「肩甲骨トレーニング」も首を細くする方法としておすすめです。
肩から首にかけてある僧帽筋や三角筋を刺激するトレーニングで、肩と首の血行不良を改善する効果が期待できます。
両腕を横方向に広げ、内側に10回、外側に10回ずつゆっくり回すだけです。
腕を回転させることよりも、肩甲骨を軸にして動かすことに集中しましょう。
肩回りの血流が促進されるため、肩こりの解消にも効果的です。
首を細くする美容治療
首を細くするためのマッサージや筋トレで効果がでない場合や、日頃の生活習慣ではなかなか改善できないという人は、美容医療による方法も検討してみましょう。
美容医療で首を細くする方法としては、主に以下4つがあります。
ボトックス注入
美容医療で首を細くする方法としておすすめなのが「ボトックス注入」です。
この方法は、ボツリヌストキシンと呼ばれる薬剤を注射し、一時的に筋肉の働きを抑えることで、首を細くします。
具体的には、肩や首にある肥大化した筋肉を弛緩させることで、首がスッキリ見えるようになる仕組みです。
肩ボトックスや首ボトックスなどとも呼ばれています。
首が細くなる以外にも、肩こり解消、デコルテラインの造成、そして小顔効果も期待できるでしょう。
一方、治療の効果は注射後に徐々に表れるため、すぐに大きな変化を実感しにくい場合があるほか、複数回の治療(注射)が必要になる事もありますのですぐにでも痩せたいという人には適さないかもしれません。
また、ボトックス注射の効果は数か月で弱まるため、必要に応じて定期的な治療を繰り返す場合もあります。
糸リフト
糸リフトとは、医療用の糸を顔の中に挿入し、肌の内側から皮膚を引っ張り上げる治療法で、主に首が太くなる原因でもある「顔のたるみ」を改善する治療です。
加齢や顔の筋力低下によって脂肪が垂れ下がってしまった人ほど効果を実感しやすく、小顔になれると同時に、首が細くなったように見えることが特徴です。
また、ほうれい線やマリオネットラインと呼ばれる深いシワの改善も見込めるため、顔のたるみが気になる人にとっては最適な方法と言えます。
糸リフトは、即効性が高いことをはじめ、ダウンタイムがほとんどなく、日常生活に支障が生じないメリットがある一方、治療には溶ける糸が使用されるため、糸が溶けると徐々に元に戻るデメリットがあります。
また、治療に用いる糸の種類によって効果の出方や持続期間が変わりますので、お悩みにあったものを医師とよく相談して選択しましょう。
脂肪吸引
脂肪吸引は、物理的に脂肪細胞を取り除く方法で、どの方法よりも確実性に長けていると言えます。
具体的には、麻酔を行った上でカニューレという細い管上の機器を使用して脂肪を直接吸引します。
皮膚と筋肉の間にある皮下脂肪を減らす事が可能で、脂肪細胞そのものを減らすため、一度の手術で確実に細くする事が出来る点や、リバウンドなどのリスクが非常に低い点がメリットの治療です。
脂肪吸引は適応を適切に見極める必要がありますが、どちらかというと首よりもフェイスラインの治療が人気で、二重顎になるほど顔に脂肪が付いている人におすすめです。
どうしても、顔や首の脂肪を落とせないという人は、脂肪吸引を受けることで悩みは解消されるでしょう。
ただし、脂肪吸引は術後に内出血や腫れといった症状が出やすいため、目安として少なくとも1~2週間程度のダウンタイムを考慮する必要があります。
メソセラピー(脂肪溶解注射)
「ソセラピー(脂肪溶解注射)」は、脂肪細胞を溶解する薬剤を注射することで、徐々に脂肪を落としていき、首が細く見えるようになる痩身治療です。
脂肪細胞を破壊して減らすため、こちらもリバウンドのリスクが少なく、また徐々に脂肪が減っていくため不自然さがなく、周囲に気付かれる事なく治療をうけやすいといえます。
首回りやフェイスラインの脂肪を減らすだけではなく、頬などの脂肪を減らす事もできますので、糸リフトと同様に「顔のたるみ」が原因で首が太く見えている人や、二重顎によって首が太くなっている人などにおすすめの方法と言えます。
この方法で顎の脂肪を落とすことで、顔と首の境界線が表れるようになり、結果的に首が細くなったように見えるでしょう。
まとめ
首を細くする方法は、マッサージや筋トレ、そして食事や運動といった生活習慣などのセルフケアによる取り組みがあげられます。
しかし、原因によってはそれが間違ったケアとなってしまいなかなか効果を得られない場合もありますので、まずは首が太くなっている原因を知ることが大切です。
もし、自分でできる取り組みではなかなか首が細くならないといった場合は、美容医療を使った方法も検討してみてください。
城本クリニックでは、美容の専門医が患者様一人ひとりのご要望をじっくりと伺い、お悩みの原因やその改善方法をご提案しております。
様々な治療方法の中から、目指したい仕上がりやダウンタイムの可否などに応じて最適なものを見つけていただく事ができますので、まずは一度お気軽にご相談いただければ幸いです。
本コラムの監修医師
1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック
医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹