コラム
COLUMNおしりの脂肪を落とす方法について、セルフケアや痩身治療を含めて詳しく解説
おしりの脂肪を落とすために日々のセルフケアや適切なエクササイズによるサイズダウンを頑張っている方は多いと思います。
しかし、時にはそれだけでは結果が出づらい場合もあり、何を頑張ってもお尻が細くならないと感じている方もいるのではないでしょうか。
今回は、おしりの脂肪を落とす方法として最適なケア方法や、確実に「細く」なる事ができる痩身治療をご紹介します。
理想的なボディラインを手に入れるための情報を詳しく解説してまいりますので、ぜひ最後までご覧ください。
なぜおしりに脂肪がつきやすいのか?
全身の中でも、特におしり周りの脂肪が気になるという方は沢山いらっしゃいますが、その理由としてそもそもおしりは脂肪がつきやすい部位でもある事が挙げられます。
おしりに脂肪がつきやすい理由は主に二つ。
一つ目は、女性ホルモン「エストロゲン」の影響です。
エストロゲンは脂肪を下半身に蓄積させる働きがあり、特におしり周辺に脂肪を集めやすい傾向があります。
そのため、特に女性ホルモンの影響が強い女性でおしりが大きくなりやすいといえます。
二つ目は、日常生活でおしりの筋肉をあまり使わないことです。
太もも周りの筋肉は身体の中でも特に頻繁に使用される一方で、立っている時や歩いている時でも、意識しなければおしりの筋肉はあまり使われず、その結果として筋力が低下します。
筋力が低下するとおしり部分の血流も悪くなり、結果として代謝も落ちてしまうため、より一層脂肪が溜まりやすくなるといえます。
セルフケアで「おしりの脂肪だけ」を減らす事は難しい
今回はおしりの脂肪を落とす方法をご紹介しますが、実はそもそもトレーニングなどのセルフケアでおしりの脂肪だけを落とすという事は、とても難しい内容です。
なぜなら、人間の体が特定部位だけ脂肪を燃焼することはできないからです。
脂肪を減らそうとするとダイエットが思い浮かびますが、運動や食事制限によるダイエットでは、全身に蓄積された脂肪をエネルギーに変えていくため、特定の部位だけではなく全身の脂肪が満遍なく燃焼します。
ジョギングなどの有酸素運動で足を中心に使ったから「足中心に脂肪が燃焼される」という事は無く、あくまでも全身の脂肪が満遍なく燃焼されていく形となります。
そのため、「お尻だけ」をターゲットにして脂肪を落とすことは困難です。
また、遺伝や体質も関係しており、人それぞれ脂肪がつきやすい部位、落ちにくい部位がありますので、そもそもおしりの脂肪で悩んでいる方は、体質的におしりの脂肪がおちにくい可能性が高く、より部分痩せは難しいといえるでしょう。
ただし、「おしりの脂肪だけを減らせない」という事は「おしりを集中して細くできない」という事ではありません。
おしりの大きさは脂肪だけではなく筋肉のつき方やむくみなど複合的な原因によるものですので、例えば筋力トレーニングでおしりの筋肉を引き締めたり、ストレッチで固まった状態をほぐしたり、マッサージでむくみを解消するといった事でおしりの太さを改善する事は可能です。
お尻を細くするヒップアップのトレーニング効果やエクササイズ
お尻を細くするためには、おしりの筋肉を鍛える事が効果的です。
筋肉を鍛えると太くなってしまうように思えますが、筋力を鍛える事でおしりが上に引きあがるような状態になると、垂れ下がった状態が改善されるため全体のボリュームとしてはむしろ改善して見えるようになるなど、形が整う事で細く見せられるようになります。
具体的エクササイズ方法をご紹介します。
1. スクワット
立ったまま足を肩幅に開き、ゆっくりと腰を落とします。
その際、膝がつま先より前に出ないよう注意しましょう。
理想としては膝から上の部分が床と平行になるくらいまで腰を落として、立ち上がる際は膝が伸びきらない位置でストップします。
より効果的なトレーニングにする場合は、腰を落とす際に息を吸いながら5秒程度時間をかけ、持ち上げる際に息を吐きながら、やはり5秒程度時間をかけます。
ゆっくりとした動きにする事で、筋肉へ負担がかかりやすく効果がでやすくなります。
これを10回程度、1日に3セットほど繰り返します。
2. ドンキーキック
四つん這いの姿勢から片足を後ろへ上げるトレーニングです。
脚は曲げたままで、お尻の筋肉に力を入れることがポイントです。
お尻の筋肉に力が入っていないと足先が左右にぶれやすくなるので、足を出来る限り真後ろにけり出すようなイメージで行いましょう。
足を延ばしきったら、ゆっくりとまげて元の位置にもどしますが、膝がつかない程度の位置でストップして再度後ろに伸ばしていきます。
これを左右各10回程度、1日3セットほど行います。
3. ブリッジトレーニング
仰向けに寝て両足を曲げて足の裏を床につき、その状態からお尻を持ち上げる動作です。
ただ身体を持ち上げると足の筋肉ばかりに負荷がかかってしまいますので、お尻の筋肉に意識的に力を入れて行います。
具体的には、おしりを締めるような感覚で持ち上げると良いでしょう。
寝ながら行うため、寝る前に軽く行うトレーニングとして取り入れやすいです。
これも10回程度、3セットほど繰り返しましょう。
これらのエクササイズは全て自宅でも可能で、特別な器具も必要ありません。日々コツコツと続けることで効果が現れます。お尻を細くするためのストレッチ
お尻を細くするためにはストレッチも有効です。
ヒップ周りの筋肉が硬くなると血流が悪くなってしまい、これによって代謝が滞って脂肪の燃焼も滞りやすくなるため、柔軟性を保つことが大切です。
また、筋肉の緊張をほぐす事で変に張り出したような状態を改善し、ふっくらとしたおしりに近づける事ができます。
具体的なストレッチ方法をご紹介します。
横になってお尻を伸ばすストレッチ
1.仰向けに寝て、片足のひざを曲げて胸方向へ引き寄せます。
2.そのまま持ち上げた足を身体の反対側に少しずつ倒していきます。身体は正面を向いたまま、下半身だけをひねるようにするとおしりの筋肉が伸びやすくなります。
3.10秒ほど伸ばして、反対側を伸ばしましょう
座った状態でお尻を伸ばすストレッチ
1.座った状態で片足を伸ばし、もう一方の足首を伸ばした膝の上に乗せます。イメージとしては足で「4」の字を作る形です。
2.ゆっくりと身体を前に倒していきます。
3.10秒ほど伸ばし、逆側もおこないます。
これらのストレッチは特にヒップ周りや太もも裏の筋肉をストレッチする効果が高く、おしりを細くする効果が期待できます。
デスクワークで座りっぱなしの方などでは特にお尻の筋肉が硬くなりやすいので、積極的に取り入れてみてください。
全身の脂肪を減らすには食事制限や運動による脂肪燃焼も大切
おしりを細くするためにはトレーニングやストレッチが効果的ですが、やはり脂肪を減らすためには食事制限と運動が重要です。
まず食事制限では、カロリー摂取量を抑えつつ必要な栄養素はしっかり摂ることが大切です。
特に糖質や脂質の過剰摂取は避け、良質なタンパク質や野菜中心のバランスの良い食事を心掛けましょう。
痩せたいからといって極端に食事を減らしてしまうと、脂肪を燃焼させるために必要な栄養が不足して脂肪の燃焼が十分に行われなかったり、身体を動かすエネルギーの方を減らすために筋肉の分解が進んでしまう「カタボリック」といった状態になって、リバウンドでよけいに太りやすくなってしまう可能性もあります。
有酸素運動で全体的なエネルギー消費を上げつつ、筋トレで基礎代謝を高めることでより多くのカロリー消費しやすい体作りを目指します。
脂肪を燃焼させる=消費カロリーを増やすと考えるとどうしても有酸素運動ばかりに考えが向きがちですが、筋肉の量を増やすと日常生活での消費カロリーそのものが増加しますので、両方を適度に取り入れるようにしましょう。
なお、前述の通り食事制限や運動によるダイエットは部分痩せにはなかなか繋がらないため、あくまでも全身の脂肪を減らしていくための方法としてじっくり取り組むようにしましょう。
お尻だけ痩せたいなら美容治療が有効
「お尻だけ痩せたい」という希望に対しては、美容治療が一番有効です。
その理由は、美容治療における「痩身治療」は、狙った部位の脂肪細胞そのものを減少させるというアプローチが可能であるからです。
通常の食事制限によるダイエットや運動では全身の脂肪が減ってしまい、特定部位だけをターゲットにすることは難しいです。
しかし美容治療では、脂肪吸引や脂肪用迂回注射などの方法でお尻についている脂肪だけをピンポイントで減らすことが可能です。
また、治療に際して身体の事に深い知識を持った専門の医師からアドバイスを受けられるため、健康的かつ効果的に理想のボディラインを手に入れる方法を知る事ができます。
ただし痩身治療はその分費用やリスクもありますので、その点もしっかりと考慮して慎重に選ぶ事が大切です。
痩身治療の具体的な方法
おしりの脂肪を落とす方法として有効な美容治療をご紹介します。
おしりの脂肪を一番確実に無くす方法「脂肪吸引」
「脂肪吸引」は、特定の部位の脂肪細胞を直接取り除く美容整形手術です。
ダイエットのように脂肪の燃焼を促進するのではなく、おしりについた頑固な脂肪細胞そのものを物理的に除去するため、確実にサイズダウンする事ができます。
手術では、まず小さな切開を入れて専用のカニューレという器具を挿入し、そこから脂肪細胞を物理的に吸引・除去します。
場合によっては超音波によって脂肪を溶かしながら吸引するなどの方法もあり、なるべく皮膚や筋肉といった他の組織を傷つけないよう、脂肪細胞を集中的に除去していきます。
脂肪吸引は一度で大量の脂肪細胞が取れるため効果的であり、また取った脂肪細胞は再生しづらいためリバウンドの可能性がほぼ無い点もメリットです。
ただし、痩身治療の中でも比較的費用が高額であり、術後は最低でも1ヶ月程度は圧迫が必要などダウンタイムやリスクもあるため、信頼できる医師とよく相談し、十分に準備をしてから治療を受けるようにしましょう。
脂肪吸引のリスクやデメリットについて
脂肪吸引は効果的な治療法ですが、リスクやデメリットもあります。
まず手術のリスクとして、感染や出血、アレルギー反応などが挙げられます。
健康上の大きなトラブルになる事は稀ですが、麻酔のトラブルや治療技術が不足した医師の施術によって大きなトラブルに繋がるケースも過去に多く発生していますので、経験の豊富な医師や、設備の整ったクリニックでの治療が必須です。
また、仕上がりについても技術力が不足していると段差が出来てしまったり、皮膚の表面が凹凸になったり、十分に細くなったという実感が得られないような状態となってしまう可能性があります。
術後の回復期間中は腫れや痛みを伴い、特に直後から2~3日の間は強い痛みや腫れが出やすいため、日常生活に影響を及ぼすこともあります。
痛み止めの服用などで抑える事が可能で時間経過とともに徐々に改善していきますが、少なくとも抜糸までの1週間程度は激しく動く事などができない状態となりますので、休みをとりやすい時期などに治療を受けるようにするとよいでしょう。
腫れや痛み、内出血といった症状は術後1ヶ月程度で大体がおさまり、小さな切開部分の傷跡は1年から2年程度かけて目立たなくなります。
脂肪吸引がおすすめの方
脂肪吸引は、一回の治療で確実に理想の細さに近づける事ができる唯一の方法です。
おしりの脂肪をしっかり落としたい方、理想的な形が決まっている方は、長期的なセルフケアや回数を重ねる必要がある痩身治療を繰り返すよりも、脂肪吸引を受けてしまった方がおすすめです。
単純におしりを細くするだけではなく、適切な形にする事で足を長く見せるような治療を行う事も可能です。
ダウンタイムの少ないメディカルサイズダウンなら脂肪溶解注射も有効
脂肪溶解注射は、脂肪細胞を溶かして破壊する薬剤を直接脂肪細胞が多い箇所に注射し、脂肪細胞を溶かすことでサイズダウンを目指す治療法です。
メリットとしては、ダウンタイムが少ない点や手術が不要な点が挙げられます。
脂肪吸引のような術後の負担は無く、場合によっては1~2週間程度内出血が出る程度で、特に日常生活への制限なく自然に痩せていく事ができます。
ただし一度の治療で大幅なサイズダウンを期待するのは難しく、数回の施術が必要とされます。
また効果に個人差もありますから、具体的に期待できる結果や最終的にかかる費用等については医師とよく相談することが重要です。
全身の脂肪を落とすためにはゼニカルなどの痩身薬もおすすめ
おしりの脂肪を落としたいけれど、そもそも全身の脂肪を減らして細くなりたいという方はゼニカルなどの内服薬による痩身もおすすめです。
ゼニカルは、食事から摂取した脂肪の吸収を抑える働きがある医薬品で、食事に合せて服用する事で食品中の脂質が体内に吸収されない状態に変えて、体内に取り込まれるカロリーを減らす事ができます。
脂質のカロリーは非常に大きいため、これを減らす事によるダイエット効果は非常に大きく、ホルモンバランスなどへの働きかけが無いため安全に使いやすい痩身治療薬です。
ただし、ゼニカル単体ですぐに大幅な痩身効果を期待するのは難しく、基本的には食事コントロールによるダイエットの一環となりますので、適切な食事の調整や運動と併用することが重要です。
また、副作用やリスクは少ないながらも、脂質の吸収が大幅に減少するためビタミンAなどの脂溶性ビタミンが吸収されにくくなってしまったり、皮脂などの分泌が減少して肌が乾燥しやすくなるといったデメリットもありますので、使用前には必ず医師の指導を受けて、安全な方法で利用するようにしましょう。
お尻を効率よく細く、理想の形を目指すならまずは一度クリニックに相談を
お尻を効率よく細くし、理想の形を目指すためには、どうしてもセルフケアによる対策だけでは難しく、痩身治療を適切に利用する事が効果的です。
城本クリニックでは様々な痩身治療を取り扱っており、豊富な症例経験を持つ医師がしっかりとお悩みを伺って適切な診断を行った上で、最も効果的な治療法のご案内をしております。
なかなか減らないおしりの脂肪を落とし、理想的な形にしていくための方法をご用意しておりますので、是非一度お気軽にご相談ください。
本コラムの監修医師
1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック
医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹